図書館へ向かう途中でポツポツ。とその瞬間、土砂降り。
トンネルに飛び込み雨やどり。強く叩きつけた風雨はスコールのように、ピタッとやんだ。
汚れた自転車を洗い、水滴を拭うように磨き、下ごしらえ済まして、のんびり本を読む。
青空がのぞき、風がでてきた。路面が乾いた。紫蘇ジュースと温泉セットを持って出かけよう。
ちいさな栗を見つけてはペダルをとめてポケットに入れていくと、ハムスターの頬ぶくろのようにポケットがパンパンになり、こぎにくい。空の弁当箱に栗を移してサイクリング再開。
とても静か。
ひんやりした空気に、自分の呼吸音。リリリリリ…ルルルルル…と秋の虫が奏でる優しい音。
標高が上がるにつれ、尾根に薄いガスが登っていき、肌寒いほどの風が吹いてきた。山葡萄を口に含むと甘酸っぱい。タネを吹き飛ばし、
実りの山の秋がやってきた。
クモの巣くぐって、ドンドン行こう