鶴の飛翔の よく好まれる情景です。
これは織り上がりの写真で コノ後 掛け軸に仕立てられます。
綴れで織るのが 一番難しいカタチ、それは円です。
段数の上がり方、ヨコ糸の詰め方など コツが必要ですので 経験がいる上、紋などで正円を織る時なんかは数を数えたりと なかなか面倒なのです。(またいずれ紋を織る話もしたいなぁと思います。)
この模様の場合は 太陽なので 多少の歪みがあった方がよく見えますよね、しかし、ちょっと太陽が平面的な印象になってしまったコトが残念で…雲の霞(本金です)を入れながらぼかしていくのも難しかったと記憶してます。ここらは雰囲気良く織れているんですが。
鶴は やはり 描いたものと 織ったものとで
どんな違った表現が出来るかを考え、迫力を出すために色の離れた糸同志を撚って 羽の先に使いました。これで大胆な印象の部分を作ることで 迫力も出たかな。(反対に、近い色の糸を拠って使うと やわらかくぼかすことが出来、やさしい印象の表現が出来ます。)
織りは 糸の色はもちろんのこと 撚り方などでも見え方が大きく変わります。
職人によってそれぞれに 糸の撚り方変わってきますので、それだけでも技術の差が見え隠れし、奥が深いと痛感させられます。