上の写真は福岡市早良区百道浜の福岡市博物館の真裏にある「サザエさん発案の地」の記念碑です。以前このブログでも紹介しましたが、漫画「サザエさん」の磯野家は元々福岡在住という設定でした。漫画サザエさんの単行本では1巻か2巻の時に福岡から東京の世田谷区に引っ越したということなっていたと記憶しています(今手元に単行本が無いのでうろ覚えですが)。
元々サザエさんは福岡の地方紙「夕刊フクニチ」(平成4年に廃刊)に昭和21年から連載されていました。昭和26年に朝日新聞に移り、昭和49年まで連載されたのでした。福岡在住時代のサザエさんは雑誌(新聞?)の記者という設定で、当時発足したばかりの婦人警官を取材するため一日婦人警官になり福岡市内で交通整理をするというエピソードを覚えています。
作者の故長谷川町子さんは当時、この百道浜在住で、サザエさんの構想を砂浜に寝ころび海を見ながら練っていたというエピソードが、エッセー『サザエさんうちあけ話』(姉妹社 1979年)の中に出てきます。その中でカツオ、ワカメ、サザエといった海にちなんだ登場人物の名前を考えたのだそうです。そのエピソードも写真の記念碑に記されています。百道浜という地名の通り、昭和20年代はこの写真の辺りは砂浜だったのですが、その後の埋め立てで海岸はかなり遠くなりました。