博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

白血病と少女まんがの主人公

2005年11月04日 | 思い出
 私には3歳年下の妹がおりますので、子供の頃はいつも少女マンガ雑誌が身近にありました。私が小学校低学年の頃(昭和40年代前半)は、まだ太平洋戦争の影が色濃く生活のいろいろな場所に残っていました。中国戦線に従軍した祖父の話や東京大空襲(大宮には鉄道省付属の鉄道工場があり、3月10日の大空襲の時についでに爆撃されたのです。私の実家は駅の近くにあったのでひとたまりも無く焼けてしまいました)で焼け出された父の話、集団疎開を体験した母の話、戦争の悲惨、無残さ、ひもじさ(8月15日にはスイトンを食べさせられました)、みじめさの話を散々聞かされて育った訳です。
 町のあちこちにも私の故郷の埼玉県旧大宮市には「疎開組のバラック」(ビッグコミックスピリッツで1980年代前半に連載されていた「軽井沢シンドローム」という漫画にも登場)なんていうものが実にバブルの直前まで残っていましたし、防空壕の跡なんていうものはそこら中にあって珍しくなかったわけです。
 テレビドラマにも戦争の記憶がそこかしこに登場していました。少年少女マンガも例外ではなかったわけです。
 あるWEB掲示板で少女マンガの「お約束」として「主人公は白血病で若死にする」という記述がありました。さてそこで思い出したのですが、今でも記憶にあるのですがこんな少女マンガの一シーンがありました。

 主人公の女性は既に白血病で死去している。
 主人公は昭和20年8月6日に広島にいた母親の胎内で被爆しており成人して間もなく発病したのだった。(しかし母親は発病しなかった)
 主人公を想っていた男性が葬儀の後、お墓の前で主人公の母親に時々墓参りに来て欲しいと話しかけられる、
 すると男性は寂しそうに、
 「私は間もなく入院しなくてはなりません。もうおめにかかれないと思います」と語る。
 母親は驚いて「もしやあなたも・・・」
 男性は「8月のあの日、実は私も新生児として広島市内の産院にいたのです」と語る。
 去っていく男性、心の中で呟く「ぼくの白血球数は既に30000を超えた。もうすぐ君のいる所にいけるよ」

 というラストシーンをおそらく40年近くたったであろう今も覚えています。
 どなたか何という作者の何という題名の漫画か分かる方はいらっしゃいますか?
 

 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。