私の職場では、新型コロナウイルス感染症対策のため、オゾン発生器なるものを導入しました(上の写真です)。オゾンとは酸素原子3つが結合した分子です。特定非営利活動法人日本オゾン協会の解説によりますと「私たちが生活している空気中には必ず酸素があります。酸素は2つの酸素原子からできた分子(O2)ですが、オゾンは3つの酸素原子からなる分子(O3)です。オゾンは比較的古く、1840年ドイツの化学者シェーンバインにより発見されました。その名前はギリシャ語の『におうもの(Ozein)』に由来するといわれ、名前のとおり独特な刺激臭に特徴があります。オゾンは、雷の放電や太陽の紫外線などによって生成され、空気中にも微量ですが存在します。オゾンの特徴は強い酸化力を持つことで、工業的には無声放電、電解、沿面放電、紫外線照射等の方法で濃度の高いオゾンを発生させます。その優れた酸化力を利用して、水や空気の浄化・殺菌、脱色、有機物除去等広い分野にわたり私たちの生活や環境の保護に役立っています」とのことです。
高度1万メートルより上空の成層圏にはオゾンが滞留するオゾン層があり、人体や生物に有害な短波長の紫外線(UV-C)を遮断してくれていることは有名ですね。大気中にオゾンが存在しないと私たちは地上で生きていくことはできません。
その一方で、日本オゾン協会によりますと、空気中のオゾン濃度が高くなると人体に有害になるそうです。大気1㎥あたり0.2ミリグラム(1ppm)のオゾンで鼻粘膜に刺激を感じるようになり、50ppmでは生命の危険があるそうです。逆に考えると生体への有害性があるからこそ、殺菌や抗ウイルス効果も期待できるのかもしれません。
日本オゾン協会の上記の解説の頁はこちらです。⇒ http://www.j-ozone.org/faq/index.html