きれいな色だったらそれでいいよ

2007年06月21日 | 思う

「きれいな色だったらそれでいいよ。工夫して使うから」

「絶対にこの色でなければとは思わない、だって自然にかなわないもの」

これはテキスタルデザイナーの真木千秋さんの言葉。

新潮社から出ている「美しいもの」という本に載っていた。

私はその言葉にどきどきして、本当ににどきどきして

3月に札幌で行われた真木さんの個展でストールを2枚買った。

その布を手にした瞬間

もうずいぶん前から私の手の中にあったように

私の体に自然になじみしっくりくる。

私はこういうものがとても好き。

古いものも、新しいものも、がらくたも、

プロダクトも、一点物も、おさがりなんかも。

ずっと前から自分のものだったみたいになじむもの達。

真木千秋さんの作る布には

インドの森に住む蚕の繭で作ったタッサーシルクや

韓国の絹、沖縄の苧麻などなど

すべて真木さんの選んだ天然素材で

織り職人さんがとても個性的で素敵な布を織ってくれている。

なのに 

その布にはどこにも偉ぶったり、押しつけがましかったり

自然素材でございます。。。のような感じがしない。

私は今まで何度かイベントやグループ展

一月の個展のときもそうですが

ついつい苦労話をしてしまう。

お恥ずかしいかぎり。

このガラスはもう手に入らないとか、めずらしいとか

ガラスのが高いだの、職人さんが吹いたものだとか。

言いながら本当はいやでいやで仕方がないのに

ついついしゃべってしまう。

自分の力のなさをガラスという素材に助けてもらっているのは事実なので。

しゃべりすぎたあと 帰るみちみちそんな自分にほとほと嫌気が。。。。。。

「あぁ みなさん 私の話した事はどうぞお忘れ下さいまし・・・」

なんて願いながら帰っているのに、この癖はいっこうに直らない。

真木さんが言うように

「きれいだったらそれでいい」

それだけで私はランプを作りたいのに。


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