好きな物や 心動かされるもの 愛しいものは
自然と自分の手が すうぅと伸びて
触れてしまうと思うんです。
これは 年齢 性別 そして国境も越えるんじゃないかと。
、
で 何が言いたいのかと申しましすと
時々わたしは、委託店に販売をしに行くのですが
そんな時 (わたしの)あまり売れないランプの下で
色々な方々の「もの」に対する接し方を見るんです。
特別に観察しているわけじゃないんです。
「ひと」と「もの」って、なんていったらいいんでしょう
初めから「もらい手」(行き先)決まっているような
そんな印象を受けるときがあります。
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わたしがその思いを 確信 した出来事なんですが。
えぇっと 10カ月くらい前のことかな?
30~40代の女性が、なんとなくという感じで売り場で入ってこられました。
そうすると 引き寄せられるように、
他のものは目に入っていない感じです
売り場にあった「一枚の木のお皿」を手にしました。
(その時の女性の顔は はっ・・・ とした表情です。)
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そうして 実にやさしく 丁寧にそのお皿を触るんです。
それから そばにいたわたしに こう言うんです。
「わたしね 毎朝パン食なのよ」
「このお皿 ぴったりじゃないかしら」
「あぁ お手入れはどうするのかしら」
「この色って使っているうちに変わるかしら」
それはそれはいい表情で わくわくしながらしゃべるんです。
彼女の食卓シーンがわたしにもイメージできます。
そんなこと言いながら
しっかり手に取った木のお皿の裏を確かめ
まあるいお皿の形を 確認するように手でそっとなでて
静かに そして 「お茶」を思わせるような
しなやかな手の動きで 美しく触るんです。
わたしは 一瞬その触られているお皿になった気分です。
これだけ丁寧に触られるんでしたら
作られたものたちの「幸福度」はかなり高いはず。
も
こんなふうに
やさしく さわられたものが
やさしく さわったてくれた人のところに
いくといいなぁ
って
そういうのが めぐりめぐって
わたしのところ あなたのところ
そのまたつぎの あなたのところへ
いくといいなぁ
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