「さわってみる」

2010年12月14日 | 思う

好きな物や 心動かされるもの 愛しいものは

自然と自分の手が すうぅと伸びて

触れてしまうと思うんです。

これは 年齢 性別 そして国境も越えるんじゃないかと。

で 何が言いたいのかと申しましすと

時々わたしは、委託店に販売をしに行くのですが

そんな時 (わたしの)あまり売れないランプの下で

色々な方々の「もの」に対する接し方を見るんです。

特別に観察しているわけじゃないんです。

「ひと」と「もの」って、なんていったらいいんでしょう

初めから「もらい手」(行き先)決まっているような

そんな印象を受けるときがあります。

わたしがその思いを 確信 した出来事なんですが。

えぇっと 10カ月くらい前のことかな?

30~40代の女性が、なんとなくという感じで売り場で入ってこられました。

そうすると 引き寄せられるように、

他のものは目に入っていない感じです

売り場にあった「一枚の木のお皿」を手にしました。

(その時の女性の顔は はっ・・・ とした表情です。)

そうして 実にやさしく 丁寧にそのお皿を触るんです。

それから そばにいたわたしに こう言うんです。

「わたしね 毎朝パン食なのよ」

「このお皿 ぴったりじゃないかしら」

「あぁ お手入れはどうするのかしら」

「この色って使っているうちに変わるかしら」

それはそれはいい表情で わくわくしながらしゃべるんです。

彼女の食卓シーンがわたしにもイメージできます。

そんなこと言いながら 

しっかり手に取った木のお皿の裏を確かめ

まあるいお皿の形を 確認するように手でそっとなでて

静かに そして 「お茶」を思わせるような

しなやかな手の動きで  美しく触るんです。

わたしは 一瞬その触られているお皿になった気分です。

これだけ丁寧に触られるんでしたら

作られたものたちの「幸福度」はかなり高いはず。

こんなふうに

やさしく さわられたものが 

やさしく さわったてくれた人のところに

いくといいなぁ

って

そういうのが めぐりめぐって

わたしのところ あなたのところ

そのまたつぎの あなたのところへ

いくといいなぁ


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