しっとう?岩田亜矢那

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意味がわかると怖い話2976 「密室」

2020年01月21日 10時51分36秒 | 意味がわかると怖いコピペ
目が覚めると、私は監禁されていた。

いや、これは監禁と言うんだろうか?

窓のないコンクリート壁の立方体の部屋、頭上には剥き出しの白色蛍光灯。

そして壁の一辺には、右ノブ外開きの鉄扉がある。

はじめは閉じ込められたのかと思ったけど、ドアノブを回すとあっさり開いた。

だけど、隣の部屋もコンクリート壁の立方体な部屋で正面に同じ扉があるだけ。

その扉も開くと、また同じ部屋、同じ扉。

その次も、そのまた次も、どこまで行っても、延々と同じ部屋、同じ扉。

それでもいつかは出口があるはずだと信じて、扉を開け続ける。

部屋に窓がないから、今が朝なのか昼なのか夜なのか、監禁されて何日経ったかも分からない。

時間が分からないから、疲れては寝て疲れては寝てを繰り返していた。



喉が渇いた……お腹が減った……意識が朦朧とする……

もうどれだけ同じ扉を開け続けただろうか……

100や200は軽く超えているだろう……

こんな長い建物、存在意義はあるのだろうか……?

そんなどうでもいい事でも考えていないと、気が狂いそう……

けどきっと……これだけ歩けば出口は近いはず……

そう信じて、左ノブ内開きの鉄扉を開け続ける……





数時間後、辿り着いたのは行き止まりだった……





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