敦士と知哉はコンビニで酒を買いバイクで近くの公園に行き
夜中の2時に飲んで、騒いでいた。
敦士「ふぁーあつか、冬寒っ!冬消えろwww」
知哉「いや、季節だし消えね………え?ブランコに男の子がいねぇか?」
敦士「この時間にか?」
見ると、男の子がブランコをこんな夜遅くにこいでいるではないか、
キィー…………
キィー……キィー…………
そして、その男の子はブランコを降りて敦士達に近づいてきた。
男の子「ねぇねぇ?かくれんぼしようよ!!」
知哉「ハァ!?お前何言ってんの!?」
男の子「んでさ、んでさ僕ね、お母さんとお料理やってたからお料理出来るんだ♪
だからね、僕がお兄さん達見付けられたらお肉とかお野菜トントンさせよ!」
知哉「(トントン?多分、野菜を切ることか)どっちにしろ、んなのダメに決まっ…」
敦士「いや、おもしれぇじゃねぇか!!やってやるよ、坊主。知哉、まぁ見てろ(。-∀-)
坊主、俺がもういいよって言ったら探しに来いよ。」
男の子「本当!?じゃあ、目閉じてるね♪」
知哉「おい!?どうすんだよ?」
敦士「バイクで逃げんぞwww」
敦士と知哉はバイクでこっそり公園を後にした…知哉は振り返った。
知哉「(まだ、あの子目閉じてるのかな、あ!閉じてるし…なんだ、あの子)」
⇒⇒⇒⇒⇒⇒
敦士「いやぁ~もう一駅越えたしさすがに見付けんの無理だろwww」
知哉「だなwwwどうする?まだ、遊ぶか?」
敦士「いや、もういいよ、遊ばなくって!」
知哉「そだな!!んじゃ、帰るわ!!」
敦士「おうよ~」
⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒
知哉「あー、眠いなん?留守電多くね!は?30件近くってどういうことだよ?
ったく誰だ、コラ…」
知哉が留守電を再生すると、
「留守電を再生します。
ピー
じゃあこれから探しに行くね」
知哉「えっなんでさっきの男の子の声が入ってんの…?」
「ピー、今、公園を出たよ?右に曲がったよね?」
「ピー、このでっかいスーパーを左だよね?」
知哉「なんだよ、なんで俺らの帰り道を辿ってんだよ!?」
留守電から再生される男の子の声は正確にさっき敦士達がバイクで通った道順を言い当てていった。
「ピー、
駅だぁ!二人別れちゃった…どっちから探そう~
じゃあ金色のお兄ちゃんだ!!」
知哉「まさか…!敦士かよ!?」
すると、敦士の辿ったであろう道順を留守電から聞こえる男の子の声は言い当てていく。
「ピー、
ここが金色のお兄ちゃんのおうちかぁ!」
「ピー、
今、玄関入ったよ」
「ピー、
あ、お兄ちゃんだぁ!
(敦士)な、なんでお前がここにいんだよ!
(男の子)だって鬼は見付けなきゃいけないんだもん!!
じゃあ、約束だからトントンさせてよ…
ガチャガチャ
(敦士)やめろ!!
何冷蔵庫あさってんだ!
(男の子)うーん
お肉ないやぁ…じゃあ
カチャ…リ
(敦士)やめろ…
なんで包丁なんか…!
(男の子)お兄ちゃんの
お肉で良いやぁ!!
グシャグシャ、ズブッ
うわぁぁぁぁ!
痛ぇぇ!痛ぇぇぇよぉぉ!
(男の子)じゃあ次はもう一人のお兄ちゃんだぁー。」
知哉「は、何これ?敦士!敦士!電話通じねぇし…
つか止まれ留守電!?止まれよ、止まれよ!なんで止まんな…」
「ピー、
今、お兄ちゃん家のマンションの前だよ」
「ピー、
今、エレベーターで昇ってるよ?」
知哉の家は6階の7号室であった。
知哉「どうしようどうしよううわぁ、」
知哉は布団にくるまるしかなかった
ベッドがガタガタと揺れるほどに知哉は身震いしていた。
「ピー、
2階じゃなさそうだなぁ」
「ピー、
3階でもないかぁ」
「ピー、
4階じゃない、フフフ」
「ピー、
5階じゃない、
でも近付いてるよクク」
「ピー、
フフ6階さーがそぉっと」
「ピー、
1号室かな?開けてみよう!!」
ガシャン!!
知哉の耳に聞き慣れた1号室の扉を閉める音が聞こえた。
「ピー、
1号室じゃない。
2号室だよね?」
ガシャン!!
さっきより音が大きい。
部屋が近づいてる証だろう。
知哉「マジで勘弁してくれよ…
第一、俺はかくれんぼOKしてねぇよ…
誰か、誰か助けて」
「ピー、
3号室でも4号室でもないみたいだなぁー」
ガシャン、ガシャン!
立て続けに音が近付いてくる。
「ピー、
じゃあ5号室はぁ?」
ガシャン、
もうすぐそこに…
「ピー、
6号室は!近づいてるよね?お兄ちゃん、クフクフ!!」
ガシャン!!
知哉「お隣さんが帰ってきたときの音だ…」
「ピー、
7号室…だよ…ね?」
鍵をかけておいたハズの扉が先程までの扉の開け方とは反対に
カチャ…ン、キィー…
独特の重い金属の扉のこすれる音
「ピー、
ここかなぁ?あ、トイレだwww」
ガチャン、トイレの辺りから扉を閉める音が
「ピー、
じゃあここは?」
ガチャン
「ピー、
あ、包丁あったぁーフフフフもうすぐ
トントン出来るんだぁ…」
台所の辺りで
包丁を取る音がした
「ピー、
あ、きっとここだよ、だって布団が大きくなってるもん!!」
すぐそばに足跡が近付き
微かにさっきの男の子の笑い声が聞こえる
『ピィー………
最後の留守電です。……』
すると、知哉の被っている布団が剥がされた知哉が目を開けると、
目の前には先程の男の子が血まみれの服に包丁を握りしめ
ニタァリ、
留守電と同時に口が動いた…
『守電です。………
見ぃつけた。』