相変わらず、篠突く雨は降り続いている
「不思議な事もあるもんだぁ~とそのまま立ち去ればよし、何も起こらない」
「もし、こんなの誰かのイタズラだよ!と積まれた石を崩したら、、」
「不思議な事もあるもんだぁ~とそのまま立ち去ればよし、何も起こらない」
「もし、こんなの誰かのイタズラだよ!と積まれた石を崩したら、、」
く、崩したら、
「石を積んだモノ
が、貴方の前に現れるの、
貴方が再び奈良の地を踏んだ雨の夜に」
「どうして、どうして、石を崩したの?
いつまでも一緒にいようね、って二人で積んだのに、
二人の最後の、最期の、想い出だったのに、」
知らなかったんだ、そんなつもりじゃなかったんだ。
許してくれ!ゆるして、
カメラを落として、膝をついて赦しを請うきっどさん。
首を上げると、
知らなかったんだ、そんなつもりじゃなかったんだ。
許してくれ!ゆるして、
カメラを落として、膝をついて赦しを請うきっどさん。
首を上げると、
そこにはもう、高校生カップルの姿はなかった。。。