泥棒が空き巣に入る家を探していた。
最近はセキュリティ意識の高い家が多く、慎重に選ばねばならない。
しばらくすると、良さそうな家を見つけた。
ちょっとボロイが、こういう家で小銭を稼ぐとしよう。
ガラスを割って侵入すると、そこに人の気配はなかった。
留守宅かと思いきや、廃屋だったのだ。
もう何年も誰も住んでいないような家。
盗るものもなさそうだ。
テレビが置いてあるがブラウン管の旧式だ。
前の住人のものだろう。
どれどれ。
テレビをつけてみると、心霊番組がやっていた。
泥棒はしばらくそれを眺めた後で、怖くなったため退散することにした。