【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

有能な人材の進むべき道

2016-01-17 19:59:42 | IT土方(マジメ)
※エンジニアライフのボツ原稿

この業界の方であれば誰でも知っているような大手SIerは、外部調達せずともおそろしくキレるエンジニアを社員として抱えていたりします。スキル&ポテンシャル的には時給1万をゆうに超えるような逸材です。が、おそろしくふつーの給料を支払っています。


そういう方が動くのは、
・ヘッドハンティングに遭う
・その会社よりも規模の大きい超大手に転職(もっと大きな案件に携わる)
・現在勢いのある「おもしろそうな仕事をしてる」会社に転職(トレンド)

といったケースでしょうかね。

これは考え方、ですが、サラリーマンSEは本来の実力よりかなり安い単価で会社と契約しているようなものです。おおよそ、入社5年目ぐらい?でしょうかね。リーダとして、主体的に、バリバリ現場で働けるようになった頃がいちばん、実力と単価との乖離がハゲしいですね(実力が急激に伸びているわりに給料はあまり増えていないはずで、さらに残業も多い)。その代わりに、営業する必要がないというのがサラリーマンSEのもっとも有利な点でしょうね。システム営業の文句だけいってればいいのですから。営業は無茶な仕事を受注してきますが、修羅場プロジェクトが実は若手SEの実力を伸ばす一番の現場だという事実も忘れてはなりません。


会社勤めをしている方であっても、自分の時給を自分の判断で宣言するのは自由じゃないでしょうか。自分には時給8000円のスキルを保有しており、たまたま今の会社で約時給3000円で雇われているだけである、と、あんまり社内で大っぴらに言わないほうがよいかもしれませんが(苦笑)…

言い方を変えればせいぜいできるのはそこまででしょう。根拠付で、自分が時給8000円の人材であるという自負があったとしても会社の人事体系に組み込まれていれば突然年収が3倍になることはありえません。

だから、やれることは「牙を研いでおく」ことです。ただし、もっとカネの良い仕事を見つけたときに、会社を飛び出してそれに応募するか、会社にとどまるか、はその人の自由なので、ほとんどの人は飛び出せるスキルを有していても今の環境に安住してしまうので、研いだ牙はムダになってしまいますね。


うまくまわっている会社は、時給8000円の人材を時給3000円で働かせているということです。その差が会社の「差益」ということでしょう? ビジネスの基本は安く仕入れて高く売るわけでしょう? 優秀な人材を安い給料で働かせるというのが会社存続のテクニックのひとつです。

なのですが、会社というのは、新卒のどこぞの馬の骨クンに、初年度から年300万ぐらい払うわけですよね?
これってものすごいリスクですよね? そして、新入りを育成するのに膨大にカネを払っている。

サラリーマンって会社におんぶにだっこで、時給3000円ぐらいの人材にしてもらうんですよね? やっぱり、恩義みたいのは忘れちゃいかんと思うんですよね。

だから、仕送りみたいなもんで、育ててもらってしばらくは奉公して、自分がいっちょまえのビジネスマンになるまでにかかったコストぐらいは、ねえ? 返さないと。。

逆にいうとなんとな~く、これで奉公はしたかな? と思えたら、飛び出すべきだと思うんですよね、私は。


多くの人は、瞬時にリスクを計算しているはずです。飛び出すのには、リスクがあります。会社というのは、多くの場合「仕事を見つけてくれます」。なぜならば、会社というのは社員をアサインせず放牧しておくわけにはいかないからです。

さっきも書きましたが、会社に所属していればエンジニアが営業する必要がありません。本職の営業さんに文句いいながら仕事していればよいわけですからこんなラクなビジネスモデルはないかもしれません。俯瞰すれば、たとえワーク的には上流工程であっても、結局与えられた仕事を遂行していればいいわけですから、もしかしたら時給計算で安くなっても仕方ないのかもしれませんね。


IT業界で能力の高い人は一部上場企業に所属できていれば、将来のことも計算して、けっこう満足してたりします。仕事も上流工程が主であり、そういう意味でも下流工程と比べればやりがいを感じることができる可能性が比較的高いです。


エンジニア、最終的にはステップアップしてプライムベンダ(この業界で誰でも名前を知っている超大手、一部上場企業)に潜り込んで定年まで働く、というのがいちばん「幸せなカタチ」なんですよ。これは、逆説的な意味で、この私がいうのですから間違いはありません(苦笑)。

あるいは潜り込めるのであればその運用子会社でもいいじゃないですか。

ま、エンジニア的には、会社に入って年次が上がり、管理職になれば現場から離れていきますけど、人生を俯瞰してみたらそんなの(とあえて強い言葉を使いますが)大したことではありません。

安定した収入、というのは本当に、本当に生きていく上で重要なファクターなのです。