10月17日
なかなか太陽が顔を表さなくなりました。めっきりと寒くなりましたが今日は伊勢の神宮(皇大神宮)では神嘗祭が行われる日です。
しかも、式年遷宮終了後、新御正宮ではじめて行われる神嘗祭です。
この神嘗祭にあたり、神宮では
お米のお祭りとして
祈年祭
山口祭(道具の鍬の柄を取るため山の入り口で山口の神をお祭りしお許しを乞う)、木本祭(鍬の柄のために伐る木(櫟・くぬぎ)において木本の神をお祭りしお許しを 乞う。)
神田下種祭
御田植初式
風日祈祭(5月14日8月4日 内宮をはじめ125社で稲をはじめとする五穀の生長が風水害に遭わないように祈る祭り)
抜穂祭
と丁重にお祭りを続けお米を収穫します。
また、神饌の殆どを自給自足で賄うため
野菜果物をつくるための御園祭
塩つくりのための御塩殿祭
酒作りのための御酒殿祭
そして、衣のお祭りとして、
神御衣祭
神御衣奉織始祭
神御衣奉織鎮謝祭
実際にたてまつられるものは、絹・麻・裁縫道具・糸・刀子・錐・針・鉾鋒(ほこさき)・緒(糸をよりあわせた紐)、御神座の飾り物がたてまつられます。
このお祭りは、実は先日行われました20年に一度お社を建て替える「遷宮」(1300年前)が行われる前から行われています。遷宮は昔、神嘗祭の日に行われていました。まさに遷宮は衣食住の揃った大神嘗祭でもあります。
このように、日本で一番丁重に神様をもてなすお祭りを続けているのが神宮であり、祭りを通じて神さまの御稜威(みいつ・御力御恵)を日本一(いや世界一?)高め、その尊さの中で神宮大麻が奉製され、全国の神社を通して各家庭へ頒布されるようになったのであります。
私たち神職は、神社を通して神宮大麻頒布ができることの有難さを肝に銘じ、今年も神嘗祭を迎えられることを寿ぎ、神宮を称え、奉職する神社の神々を称え、天皇陛下の弥栄と国民の安寧を祈るために「神嘗祭遥拝」並びに「神嘗奉祝祭」を各神社で行っています(今年は特別の祝詞によって祭典斎行するよう通達がでています)。
それゆえ、このお祭りは、神宮大麻と直結するものと理解すべきだと思っています。
杉森神社での神嘗奉祝祭は、一名の総代の参列のもと、厳粛に斎行しました。
今日もご覧下さりありがとうございます