秋の本祭りは、以前は二日間山車が出て賑わったものです。
賑わったというより、山車の引き回しが出来るようになったのはここ三十年程だろうか?
絞り産業が衰退して、洋服地に活路を見出した50年ほど前から、山車の復活の話が持ち出された。
今でも死んだような街並みだが、baabaが中学生くらいだったころは「シーン」という状態。
絞りやは他の仕事をしていたり、大きな屋敷の一部を賃貸にしたりと、生活は大変なものらしかった。
雪花染めなんて、今はもてはやされるが「おしめ」(布おむつ)の仕事一本といってもいいほど。
活路を見出して、祭りも復活。
ところが、担ぎ手が不在なためにお祭り好きにお願いしての開催。
資金不足で二日間が一日だけとなった。
時代の流れの中で、細々と継承してきたが、同年会の意識は崩れて協力も無くなって来た。
町内会で軒先に提灯を下げることだけお願いする。
祭り維持のために、影の苦労は大変なことです。
コロナ禍でますます寂しいが、今年は氏神様境内に露店が並んだ。
練習の祭りばやしの音も聞こえてきませんが、少し祭り気分。
絞りのTシャツを着たり、浴衣をきたりして氏神様参拝に上がって来る人々を眺めながら、平和だなぁ、感謝です。
来年は山車の引き回しができますようにと、願うばかりです。
撮影地 名古屋市緑区有松町 西町