すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

新国立競技場建設のカラクリと、訳の分からぬTV出演の安倍首相

2015年07月23日 | 日々思うこと

総工費が2520億円に膨らんだ新国立競技場の建設について、先週の衆院本会議で安保法案強行採決の翌17日、安倍首相は計画の「白紙撤回」をしました。大会組織委員会の会長を務める森元首相、金銭感覚マヒの昨日の開き直り会見には呆れてしまいました。

当初1650億円だった新国立競技場の総工費はどうしてこんなに膨れたのか不思議に思っていましたが、上限価格を設定しないでゼネコンに設計や積算まで丸投げをしていたことが分かってきて驚くばかりです。一般的に公共工事で施工業者を決める時は発注者が予定価格を設定し、その枠内での競争入札により受注業者が決まります。

新国立競技場の場合、発注者の独立行政法人の日本スポーツ振興センター(JSC)と国交省は予定価格を設定しての価格競争を行わず、技術提案競争だけで受注企業を決めていたそうです。いわゆる丸投げの“おまかせ”で、これまでスタンドや屋根工事など7件の契約のうち5件が落札率100%という異例さで、その背景までも疑ってしまいます。

ご近所の2週間前のムクゲの花は梅雨明けとともに毎日、たゆむことなくたくさん咲き出しています。そして今年も根知谷のブルーベリーの実が届き、早速大きなホウロウ鍋でジャム作りの夏本番です。

ところで20日夕方、安倍首相はフジテレ「みんなのニュース」に生出演でした。安保関連法案について国民の理解が進んでいないと認める首相、番組でどんな説明をするのかキッチンに立ちながら耳を傾けました。模型を使いながら“ご近所さんの火事”という設定の説明なので、コメンテーターの津田大介氏が「消防士が出なくても、隣人の誘導とか子どもの安全を確保するとか、後ろからできることもあるのでは?」と疑問を投げかけました。ところが安倍首相はいつもの日米同盟の絆を持ちだして終始、安保関連法を正当化する説明だけでした。

ブログ書き込み前に昨日もう一度、確認のためにYouTube動画で約1時間ほど視聴しましたが、息切れしながらの焦る首相説明にますます疑問を抱いてしまいました。番組はフジ産経グループだけに「みんなのニュース」の伊藤アナをはじめ、常に安倍首相の主張を十分に語らせてあげようという進行であったことが伝わってきました。

さて“泥棒と戸締り”など国民をバカにしたような訳の分からぬ説明で、どれだけの視聴者が理解を深めたでしょうか。昨夜からの雨で少し涼しくなった一日でしたが、安保関連法案は来週からいよいよ参議院で審議入りで、こちらも注視してゆかねばなりません。