12日夜のNHKスペシャル「メルトダウン6▽原子炉冷却 12日間の深層~見過ごされた危機世界』を視聴です。最悪レベルの東京電力原発第一事故から6年、原発の事故はなぜ、どのように起きたのか今もなお謎が残されている中、NHK独自の取材と専門家による科学的検証を重ね、事故の真相に迫り続けてきたシリーズ「メルトダウンFile.6」です。
最も早くメルトダウンし、その後の事故の進展を決定づけた1号機、原子炉の冷却に失敗した背景に何があったのか、新たに取材した事実をもとに解明です。さらに一連の事故対応を記録したテレビ会議を詳細に分析し、危機を食い止めることはできなかったのかを検証です。
また福島第一原発のように複数のプラントで同時多発的に事故が起きた時に、人間が適切に対処できるのかが問われ、手のつけようのない核燃料デブリ(メルトダウンした核燃料)への時間とのたたかいに身震いです。そして“神の火”原子力への人間の限界を感じながら、NHKもまだ捨てたものではないと受け止める貴重な番組でした。
12日は朝から晴天に恵まれ、頚城連山の稜線もくっきりです。今冬は雪が少ないとはいえ新潟焼山や雨飾山は真っ白で、3時過ぎに姫川桜づつみで撮りました。
ところで11日都内での東日本大震災の政府主催の追悼式で、アベ首相が「原発事故」の文言を式辞で使わなかったことについて、福島県の内堀知事は13日の定例記者会見で、「県民感覚として違和感を覚える。原発事故、原子力災害という重い言葉、大事な言葉は欠かすことができない」と批判したことを13日付け毎日新聞ニュースメールで知りました。
アベ首相は昨年までの式辞では原発事故について触れていたそうで、首相の頭の中では世界でも例のない過酷な原発事故はすでに過去形なのでしょうか。原発推進者らには一連のNHKスペシャルを視聴してほしいもので、6年目の福島原発事故と原子力エネルギーへの依存を悲しく思いました。