日々草(神奈川県湯河原町)
こんにちは
今日も皆さん、ありがとうございます。
神経には「自律神経系」というものがあります。
この自律神経というのは身体のコンディションを整える働きをしているのですが、
二系統あって、ブレーキ役とアクセル役をしているのです。
車でも自転車でも電車でも、加速する力だけではなく、止まる力がないと、
安全に運転することはできませんよね。
体もそれと同じなんです。
それでは、神経が実際にどういうことをするか、具体的に説明してみましょう。
たとえば、仕事でも勉強でも、目の前のことに意識を集中させる必要がありますよね。
意識を集中させるためには、目や耳、嗅覚など、五感を働かせる必要があります。
あるいは、頭で物事を多角的に判断する必要もあるでしょう。
そこで、心身がよく働くように、自律神経のヒートアップさせる系統がフル稼働するわけです。
そうやって神経を使うからこそ、「いい仕事」ができたりもする。
しかし、人間は四六時中仕事や勉強ばかりしているわけではありません。
休憩もすれば、家に帰ってお風呂に入ったり寝たりもします。
そんな「オフタイム」の時にまで神経をぎらつかせていたら、
いつかは神経そのものが壊れてしまいます。
そこで、自律神経のもう一つの系統、クールダウンするほうが働き、
使いすぎた神経を休ませ、また働けるようにメンテナンスをするわけです。
あるいはまた、夏バテもこの自律神経の働きで説明することができます。
あまりに気温差があると、暑さに適応しようと神経が働くので、
汗を出し過ぎてしまったりと、身体の機能の限界を超えて神経を使ってしまうのです。
よく「水分を採りすぎてバテた」とか「クーラーのせいでバテた」という人がいますが、
結局は「体温を下げる機能を使いすぎたために、神経が狂った」ということで、説明がつくと思うのです。
さて、長くなりましたが、以上は医学の話。
これを説明しないと、肝心要の部分のお話に進めないのでした。
結論から言うと、
現代は「アクセル役の神経」ばかり要請されれ時代なのです。
だからこそ、
意図的にしつこい位、リラックスをする時間を設けたほうがいいのです。
ケータイでプライベートが縛られるわ、ゲーム機やミュージックプレイヤーなど、いつでも娯楽があるからこそ食傷気味になるわ、
いつだって神経が働きっ放しなのです。
そしてまた、責任感が重んじられる半面、それがために休む時間を削ることすら必要悪とされる風潮があります。
だからといって、時代の針が逆戻りすることはありません。
あるとすれば、神経の休ませ方を上手く学び、実生活に取り入れていく時代にしていくこと、
これしかありません。
具体的には、お風呂の設定温度を心地好いくらいまで小まめに変えるとか、寝具を工夫するとか。
私がオススメするのは、「思いっ切り長く息を吐いて、神経をほぐす」ことと、
「行きつけのスーパー銭湯を作る」ことです。
「自分に優しく」という言い方に抵抗のある方が大多数と思いますが(私もその一人)、
神経を休めることは、長い目で見れば悪いことばかりでもありません。
神経の使いすぎは、神経を傷つけ、かえってパフォーマンスを悪くする原因にもなるからです。
最後に、
「アクセル役の神経」は交感神経、
「ブレーキ役の神経」は副交感神経、
こういう呼び名が付いています。
よければこの呼び名を手懸かりに勉強してみると、
ずいぶんと楽になれると思います。