創作に思うこと
作品説明:提出したコンセプト文
作品1 「虫は紙に隠れる」・・・・大賞
一枚の紙をハサミだけで切って、折りを加えて立体的に仕上げる。
文字が印刷された紙で虫を切り出し、その紙の上においてみた作品。
「木は森に隠せ」にちなみ、存在証明のあり方を考えたい。英文はリンカーンの演説。
作品2 「乱舞乱鳴」・・・・入選
一枚の紙をハサミだけで切って、折りを加えて立体的に仕上げる。
籠の中の鈴虫はDNAのため個体の区別がつかない。型紙(DNA)のない紙の鈴虫たちが乱れ舞い乱れ鳴く様を表現したい作品
大賞の方は「存在証明のあり方」を考えたい・・・・と書いたように単なる切り紙や制作技術の素晴らしさ、構成力の素晴らしさを通り越したものを考えていたわけです。(私にはないからです)過去の作品はそれぞれ素晴らしいところがあります。キャンバスに絵の具で表現するのとどの様な違いを表したいのかであると思いました。時間をかけた精巧な作品が多い中、はたと出品を迷ったのもここにあります。
私の発想の秘密1
後押しした言葉「非日常な空間」(我流切紙人様)
今回の選者(画家、美術評論家様たち)にとってさえ我々の「紙の虫」
はひょっととると非日常空間で異質な文化との遭遇であったかもしれません。
非日常の空間をつくるということ。
私の発想の秘密2
①一つの物を二つに分割してみる。二つ以上もあり。(選者の福田美蘭さんの
Woman with a letter の作品にみられる。)分割する意味と哲学がないと単
なるばらばらとなる。
②異質な物を二つくっつけてみよ。(福田繁雄様・紙わざ大賞HPのトップの
絵にある。鏡の中に鏡をいれる・・・的なアイデアと思う)
(以前にも記事にしたがこれは中学時代の恩師から聞いた50年も前の話である。これを毎日考えないと発想はでないよ!と言われた)
印字と虫の組み合わせの試作。虫の切りはいい加減ですが。
これを切っているときに、斜めの紙で切れば・・・
左足の先端を、元の英文の文字と同じ所におく事も考える。
いろいろ試作してみて同種の作品を展示し親類の画家の感想も聞く。
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出品に際して、何度目かの制作。
額縁は自作。枠木は母が使っていたベッドの廃材利用。厚めのプラ版をネジ止めしただけ。制作費は100均なみだ。
存在証明について
神の存在の証明はいくつかあるそうだ。ニュートンが無神論者の学者に証明を納得させた話は有名だそうだが・・・・。
印字された文字に平行に静かにいれば目立たなく存在はでき、少しでも道を外れるとすぐに存在が分る。生かされてきた我々の存在の証明はいかにあるべきか。「虫は紙に隠れる」から自由に感じていただければと思っているわけです。物理専攻でもある美術評論家の中原様にアイデアがお伝えできたのでしょうか。
参考:
たとえば、これは、雑誌のページから虫を切り抜き雑誌の上においてみたもの。
雑誌は紙の宝庫でもある。
このアイデアを何につなげるかだ。
コマーシャルか?
今まで誰もやったことがない発想を熟成させている所です。
いくつものアイデアが浮かんで消えます。
公開できないアイデアがいくつかありますが、ほとんどくだらないものです。
情報はwebには少なく、画像と音と匂いを感じる外がいいです。
電車の中では音楽は聴かず、周りの人間臭い音、光景を収集しています。
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「日々遊び心」でやっています。またご意見ください。
報告は以上で終わります。ご希望があればコメントしてください。
残念なこと:
「切り折り紙探検隊」の肩書きを使わず「無職」としてしまったこと。
友人は無職はやめて、なんで「元高校英語教師」と書かぬのか!と言われた。
分った!次回から
「無食」にしますはと答えておいた。