証拠改ざん、前田検事をきょう起訴…懲戒免職へ(2010年10月11日 読売新聞)
郵便不正事件の証拠品のフロッピーディスク(FD)を改竄したとして、最高検は11日、大阪地検特捜部主任検事・前田恒彦容疑者(43)を証拠隠滅罪で大阪地裁に起訴する。
『検察の犯罪に加担するマスメディア』
各紙朝刊は『起訴しそうだ』ではなくて、ずばり『起訴する』なのですよ。
あんたら預言者か。!?
完全に最高検は発表の前日にはメディア対策として各マスコミに決定された内部情報を事前にリークしているのです。
公務員の守秘義務は最高検察庁には無いのか。?
一番権威も責任もある筈の検察のトップの最高検察庁の内部情報がダダ漏れ状態なのだから、警察から捜査情報(情報操作?)が漏れるのはある意味『当たり前』である。
大相撲の野球賭博事件でNHKは報道局スポーツ部記者が『あす捜索が行われるようだ』と警察情報を対象者に知らせたことが発覚。
NHKは『捜査に支障を与えかねないメールを送ったことは、コンプライアンス上、極めて不適切で、報道倫理の上からも大きな問題がある』とのコメントを発表した。
これはコンプライアンスとか報道倫理の問題などという高尚な話ではない。
証拠隠滅の恐れがあり『捜査情報』を『捜査対象』に教えたのは、確かに不適当である。
しかし、問題は機密であるべき内部の『捜査情報』が特定のマスコミに漏れていることの方が本来は問題のはずで、『誰が何の目的で誰に捜査情報を漏らしたか』が問題にされるべきである。
世論誘導の為に事前に捜査情報を漏らしてくれる捜査機関との持ちつ持たれつの、公権力と癒着して批判することを忘れ一身同体の関係の今の日本のマスメディアの病巣を如実に現れた例の一つであろう。
記者クラブ加盟各社の記者達は、今や警察・検察から情報を獲るのではなく、横流しされた情報で映像や記事を流すことを恥とは思わなくなっているのか。
今回、NHKですが不都合すぎるので『警察が事前に情報を流し情報操作している事実』に完全に沈黙して黙殺している、
それともNHKに限らず日本のすべての報道機関自体が丸っきりの警察検察と癒着した二人三脚の談合構造であるので『最初からの決まりきった常識』であると思っているのか。
公権力から事前にメディアに情報が流され、それを『当然のことである』として何の疑いも無く一般市民にそのまま流す日本の報道機関とは、・・・・ただただ、唖然とするばかりである。
これでは最早マスコミなどではなくて北朝鮮のピョンヤン放送や中国の人民日報などの党や政府の機関紙と同程度の公権力のプロパガンダ機関であると看做されても仕方あるまい。
『証拠改竄の前田主任検事起訴』
しかもこの事件は、大阪地検特捜部の犯罪は『最高検察庁』の言うような、証拠を改竄したのだの部下の犯罪を隠蔽したのだとの小さな犯罪行為(懲役2年以下)ではなく、もっと悪質極まる組織犯罪なのです。
他に比べられない大きな権力を持っている地検特捜部が、『無実が判っている人を5ヶ月も牢屋に閉じ込めて自白を迫り犯罪(冤罪)を作り上げようとした』のです。
魔女狩り的な大事件(特別公務員職権乱用罪懲役10年以下、特別公務員暴行陵虐罪懲役7年以下)であるとの認識は大事である。
それにしても不思議な事件なのです。
半年前の毎日放送で、事件は郵政民営化命だった小泉純一郎首相の秘書官飯島勳が無実の村木局長の上司であった塩田元部長と『石井議員が関与した』ように口裏合わせをして村木厚子局長を逮捕したと報じたのですが、何故か即刻削除されています。
検察は、民主党の『石井一犯人説』の前提で村木局長の部下の上村係長の供述調書を頼りに村木厚子元局長を起訴したのですが、肝心のこの上村勉係長の動機は不明であるのですよ。
普通、人は自分に何かの利益が無いとこんな不正はわざわざ行いません。
違法行為がばれれば大事で訴追は免れないのですから余程の大金の絡む賄賂が無いと駄目ですが、知られている限りでは上村勉被告には、まったく利益が無い。
ですから、それなら上村勉係長の犯行の動機がないので、多分『宮仕え』の悲しさでノンキャリヤ公務員として逆らえない上司からの指示で行ったのは間違いないでしょう。
上村勉係長の犯罪行為の動機が『邪魔臭くなって』とは余りにも人を馬鹿にした話である。
これは大阪地検特捜部からの余りに厳しい圧力に負けて、とうとう最後は嘘の動機の自白までする位に『邪魔臭くなった』ヤケクソ状態になったのでしょう。
『藪の中の真実と行方』
フリージャーナリストの江川紹子による事件の公判傍聴記では、
>「大阪地裁村木公判で、村木厚子被告の上司だった塩田部長が、自民党の国会議員から金を受け取ったことが明らかになりました。ちょうど日歯連の問題がクローズアップされていた時期。取り調べ検事は、「贈収賄の可能性もある」として取り調べを行ったと証言。
調書に書かれた自民党議員とはいわゆる厚生族の「キムラヨシオ氏」とのこと。東京で政界の取材をされているジャーナリストは、ぜひ、真偽の確認を!事実なら、なぜ自民党議員が、この時期に厚労省幹部に現金を?
取り調べで、民主党の石井議員の働きかけがあったことを認めた塩田部長が実は自民党議員から金をもらっていたほか、業者からも金品を受け取っていたことも判明。塩田部長は村木課長(当時)に、公的証明書の指示したとされる人物。なぜ彼は本件でも逮捕されず、贈収賄にも問われない?。 」<
『世にも不思議な空中楼閣』
村木厚子元局長が無罪なら『誰が真犯人』であるのか。?
そもそもこの事件は三段ロケットか三階建てのような構造になっており(1)政治家の嘱託→(2)高級キャリア官僚の指示→(3)ノンキャリア官僚の文章偽造と話が進むので誰もが納得するのです。
ところが今回は最初に狙った民主党石井一議員には明確なアリバイがあり立件出来ず、村井厚子元局長の冤罪も明らかに成った。
三階建ての事件のはずが一階も二階もすでに『無実』が証明されて何処にも無い空白状態。
しかし三階部分の上村係長の文章偽造だけは、間違いなく存在しているのですよ。
古代ギリシャの世界の七不思議バビロンの空中庭園以上の世にも不思議な、完全な空中楼閣ですね。
何の関係も無い偽装福祉団体「凛の会」から『頼まれたので、断り切れなくて』などの理由で、ノンキャリアの一係長が明らかな違法行為を『職を賭して』まで行う筈は無いのです。
上司の村木元局長の指示で、『村上係長が単独で偽造』との大阪地検特捜部の『見立て』は、『間違いである』ことは既に裁判過程で明らかになっている。
それでは、誰か他のもっと上の村上係長が命令に逆らえない上司(塩田幸雄部長?)からの指示であったと推定する方が合理的である。
ところが真犯人らしい塩田元部長は、その後キャリア官僚として外郭団体(独)福祉医療機構に天下った後に地元香川県小島豆島町長に無投票当選している
『検察庁の隠された闇』
検察庁は元自民党厚生族の衆院員(厚生労働副大臣)で次期参院選に出馬予定の木村義雄氏が、村木元局長の上司・塩田幸雄部長に金銭を渡したとされ、検事が「贈収賄の可能性ある」と取調べを行っていたことが明らかなるが、何故か途中から調べが捻じ曲げられて標的が村木厚子元局長と民主党の石井議員になるのかが不思議だ。
木村副大臣程度の小物ではなくて、郵政の所轄大臣である厚生労働相だった小泉元総理の秘書官の飯島勲からの働きかけがあったことを証言しているとの理由で訴追されることなく塩田元部長からの上申書を、検察庁が破棄したとの報道もある。
この事件は検察の腐敗程度では済まず、もっと大事件が隠されている可能性があるのですね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます