ジカウイルス感染症をめぐる話題ちょくちょくと
- ジカ対策としてボルバキア蚊の有望性
今週、ボルバキア蚊にかかわる報道が増えました。ボルバキア蚊は、ボルバキア菌に感染させた蚊を環境中に放すと生殖能力を失った蚊が繁殖するというスグレ物ですが、これまでデング熱対策として効果を発揮してきました。しかしそれののみならず、ジカ対策においても有効というネイチャー論文で、もともと当たっていた脚光がさらに当たったという話。
ますます期待されますが、日本では(多分)、ボルバキア蚊を放てる場所とそんな予算がない場所とで公平性の問題が・・とかなんとかで、役所の中で稟議書類が止まってしまうという成り行きも割と簡単に予想できたりするのが悩ましいところです。
http://www.nature.com/articles/srep28792 - タイのジカ確認は100例目前
ブラジル騒動以前に日本国内で確認されたジカ輸入例最初期例のひとつがタイの離れ島だったのは有名ですが、どんどん増えて確認されただけで97例。そんな数で済むとも思われず、周辺のミャンマーやベトナム、マレーシア、そして空路でさらにと拡大してゆくのでしょう。
http://asia.nikkei.com/Politics-Economy/Policy-Politics/Thailand-wary-as-Zika-cases-soar-close-to-100 - 米国フロリダ州で炎上中。
7/6付現地報道の時点で
1日で11例確認! 州全体で263例と報道。
7/7付けProMEDの数字が206例ですから、ハイペースぶりがうかがえます。
http://www.miamiherald.com/news/health-care/article88024597.html
世間の関心はリオ五輪に集まるなか、ブラジル以外のジカにどう注目をもってゆくか思案のしどころです。