新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

ジカウイルス感染症の性交感染はオーラルでもアナルでも(nejm)

2016-04-16 21:46:23 | 黄熱病

ジカウイルス感染症が性交感染する話題のなかで、同性愛者の症例報告。

  • ベネズエラに1週間の渡航歴のある男性。米テキサス州に戻って2日後に発症。
  • この男性は、同性愛のペアである男性と性交。コンドームは装着せずにアナルで性交。
  • 相手方の男性、流行地への渡航歴なし、発熱・結膜炎・関節痛うったえ受診。診察医がジカウイルス感染症疑って血液・尿・唾液サンプル採取
  • 2名ともPCRで陰性、IgMで陽性。Plaque-reduction neutralization testsで最初の男性はデング、ジカ陽性、パートナーはジカのみ陽性。
  • これとは別にフランス人(ヘテロ)。 24歳女性と46歳男性のペア。男性ブラジル渡航歴。帰国後24歳女性との性交で、膣内には射精せず、コンドーム使用。オーラルで射精。

これらから、アナルおよびオーラルセックスでジカ感染の可能性が示唆されるという話です。
ギランバレー症候群はじめ、神経系への広範囲な攻撃が分かってきていますから、オーラルやアナルで妊娠しないからOkなんて話にはなりません。
ここらへん勘違いが発生しそうでコミュニケーションにあたりおさえておくポイントですね。

ソースはCIDRAP
http://www.cidrap.umn.edu/news-perspective/2016/04/report-describes-male-male-zika-sexual-transmission

Report describes male-to-male Zika sexual transmission

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 4月15日(金)のつぶやき | トップ | 4月16日(土)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

黄熱病」カテゴリの最新記事