タミフル耐性。悩ましい問題です。耐性が生じるから確信例以外処方すべからず、いやいや、重症化リスク群だけは、いやいや積極的に・・・といろいろ論争を経てきましたが、いずれの論も背景に、「タミフル耐性」の文字が頭の片隅にあってのことでした。
しかし、タミフルをOTCで処方箋なしで自由に買えるようにしたニュ-ジ-ランドで5年経ってもさほどの事になっていなかったと報告。
- NZでは2007年に世界で初めて、タミフルをOTC化して処方箋なしで購入できるようにした。それから5年経過。
- 2008年から2011年までに分離されたインフルウイルスと、2005年から2011年までのワクチン接種を検討。
- 結果、耐性発生率は、有意差無しと判明。また、ワクチン接種率にも大きな変化なし
- 薬局70カ所調査では、タミフルを処方箋なしOTCとして販売したのが2009年2010年で11%。
これまで思い切り構えていたものが、な~んだそうだったんじゃん となりそうな話ですね。とはいえ、タミフル原料シキミ産は限られた資源であり、濫用してはいけない事に変わりありません。OTC化して問題起こらないのはNZのある程度成熟した国民性という要素もあるのでしょう。
ソ-スは↓
http://jac.oxfordjournals.org/content/early/2012/09/04/jac.dks337.short
-
Five years of non-prescription oseltamivir: effects on resistance, immunization and stockpiling
J. Antimicrob. Chemother. (2012) doi: 10.1093/jac/dks337
- 。
ソ-スは↓
http://jac.oxfordjournals.org/content/early/2012/09/04/jac.dks337.short