新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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エボラ感染者隠匿罪は禁固2年の実刑!(シエラレオーネ)

2014-08-23 07:58:21 | エボラ出血熱・EVD・エボラ・エボラウイルス感染症

エボラ感染者の隠匿が問題になっているシエラレオーネ、立法部門が大車輪の活動をして新法成立。エボラ感染者をかくまった者は禁固2年に処す!と。anyone harbouring a victim of the disease facing a two-year jail term

また、大統領演説では、各国の国境閉鎖措置やフライトキャンセルを非難し、支援要請を「鼻であしらった」国は、「事態が正常化」したときに隣国の関係を見直すと、泣き言とも恫喝とも受け取れるような発言も飛び出しています。(He said Sierra Leone would be reviewing its relations with countries that the government felt had snubbed their cries for help "when life returns to normal".)
 
実際に実効性のある運用が出来るのかどうか。感染者を隠匿している家族がバレたとして、その時点において、その家族は「濃厚接触者」になります。それに手錠をかけて留置場に入れられるのか? 実際に入れたとして、現場の看守はちゃんと仕事して、エスケープしようとする濃厚接触者を体をはって阻止するのか? ちゃんと仕事するとして、PPIは?看守の制服のまま? 禁固2年というが、今回の流行がすっかりおさまった半年後、残り1年半の刑期は刑期として機能できるのか(そもそもその必要があるか?)、それを世論が許すのか?
???マークがいっぱいでありますが、法務エリートが机の上で書き上げたであろうこの条文が、最低限必要な部分だけでも実効性をもつことを願っています。
 
ソースはNDTV
http://www.ndtv.com/article/world/two-year-jail-term-for-hiding-ebola-victims-in-sierra-leone-580280?curl=1408727066

Two Year Jail Term for Hiding Ebola Victims in Sierra Leone

 

 


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