新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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ミャンマーのデング熱も対前年度比4割増、2013年最高値に相当か

2015-06-30 13:42:35 | デング熱

ミャンマーでもデング熱が激増。昨年2014年同期比約4割増。

  • 今年2015年、ミャンマーのデング熱感染者数は6月23日現在で9893例。死亡者43例。
  • 前年2014年との比較では、年始~5月26日の期間で、2014年3667例(死亡8例)に対し今年は5092例(死亡17例)。
  • ミャンマーではこれまで、2013年が年間20255例、2014年が年間13086例だった。
  • 現在も発生は増加していて、この先数週間はさらに増加する。
  • 主として小児が感染する。蚊対策の呼びかけ。
  • ミャンマーでは1965年ヤンゴンが最初で、その後マンダレーやバゴーに感染拡大していった。
  • 1970年には死亡率が50%に達していたが、現在は0.6%である(←???)。しかし、予防は治療よりもっと重要である。
  • ミャンマーでは2020年までに(2010年比で)発生を25%減、死亡を半減させる目標を掲げている。

管理人が調査研究でかよっている国ですが、この国は情報公開が本当にこなれていなくて、この記事も少々ちぐはぐなところがあります。デング熱感染者数が9839例で~と意訳しましたが、実は原文ではデング出血熱が9839例で~になってたりします(そんなアホな)。一方で、「1970年の死亡率50%が現在は0.6%になった」という記述は片方が出血熱、他方がデング熱ではないかとも思うのですが、不明。いつものことだとあきらめるほかありません(苦笑)

ヤンゴンの医者たちと話していると、「デング熱は子供の病気」というのが共通認識です。大人はほとんど免疫もっていて、デング熱で受診しなければならないのは小児科患者ばかりなり・・・というのが現地の実感です。

以下、ヤンゴンで撮ってきた「いかにもデングな光景」少々アップ。(ご自由にお使いください)

ソースはMyanmar times
http://www.mmtimes.com/index.php/national-news/15222-dengue-fever-cases-continue-to-rise.html

Dengue fever cases continue to rise


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2 コメント

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ネッタイシマカの好む水質 (kata)
2015-07-03 17:11:33
記事を拝見しましたが、ネッタイシマカはこのような汚い水域には卵を産みません。昔の日本では天水桶のようなものを利用して繁殖をしていました。ヒトスジシマカもどちらかというときれいな水質を好みますが、ネッタイシマカほどではないそうです。例示してある写真のたまり水は、ヒトスジシマカもネッタイシマカもとても産卵には使わないと思います。屋根下に雨水溜めのドラム缶などが置いてあれば、そういうのは好んで使いそうです。
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ありがとうございます (管理人)
2015-08-10 11:38:31
ありがとうございます。
「屋根下に雨水溜めのドラム缶」思い当たります。定番の古タイヤともども、この雨季中にヤンゴン行予定あるので撮ってきます。
あらためてご教示感謝。
返信する

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