これでわかる!医療のしくみ 中央公論新社
読売新聞(大阪)の連載をまとめた本です。
巷に医療の話題は多けれど何となくピンとこない人は多いと思います。あるいは医療関係者だって、自分の関係する部分はわかるけど、境界越えたらやはり霧の中というのが通常でしょう。
新聞記者というのは、入社したら「中学生でもわかるように書きなさい」と教育されます(いく人かに聞いてみたら、どうやら本当にそうらしい)。だから、この本は特に基礎知識なしでおおまかなアウトラインがつかめるようになっています。
ちなみに、管理人的には「標欠病院」「薬局と薬店」「医療扶助」「不妊治療」「死因究明制度」あたりが「へぇ~そうなんだ 状態」でした。 「感染症法」を人に説明するしかたの参考になるでしょう。
(以下、コピペ)
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■「大事典 これでわかる!医療のしくみ」(中公新書ラクレ)
著者:読売新聞大阪本社。出版:中央公論新社。3月10日刊行。
548ページ(新書2冊分に相当)。税別1400円。
医療制度、医療問題を中心にまとめた実用的な本です(もとは新聞連載)。
主な特徴は、
1:初歩的なことから、わかりやすく説明している。
2:患者の役に立つ情報を詳しく提供している。
3:いろいろな医療問題をほぼカバーしており、医療関係者にも有用。
4:図表や実証的なデータをたくさん盛り込んでいる。
各章と、項目ごとの見出しは、以下の通りです。
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◆第1章 医療で損をしないための必須知識
差額ベッド代/保険外負担/高額療養費制度/ソ-シャルワーカー/医療費控除
/傷病手当/保険料が払えない/副作用被害救済制度/歯科の治療/労災保険/
交通事故
◆第2章 医療機関を選ぶ時、これだけは知っておこう
病院と診療所の違いは?/自由標榜制/専門医制度/かかりつけ医/看護ランク
/食事療養費のランク/特定機能病院/研修医/紹介状
◆第3章 患者の権利と安全の確保
インフォームドコンセント/セカンドオピニオン/EBM/診療記録開示/レセ
プト/治験/倫理委員会/麻酔科医/患者参加型の安全対策/患者アドボカシー
◆第4章 医療保険を理解しよう
国民皆保険/診療報酬/保険診療の守備範囲/混合診療/保険外併用医療/出来
高払い・包括払い/自己負担割合/協会けんぽ/保険料/社会保険の加入資格/
「支払基金」「国保連」/中医協
◆第5章 医療の基本を押さえておこう
カルテ/病床の種類/コメディカル/看護師/公的医療機関/救急医療機関/集
中治療室/地域医療計画
◆第6章 様々な制度を活用する
公費負担医療/妊娠・出産/難病/小児慢性特定疾患/自立支援医療/医療扶助
/健康診断/特定健診・特定保健指導/職業病/過労死・過労自殺/アスベスト
◆第7章 医療事故に遭ったら
医療事故/診療関連死の第三者調査/カルテ改ざん/医療訴訟/医賠責保険/産
科医療補償制度
◆第8章 人の死をめぐって
死亡診断書/異状死/死因究明制度/緩和ケア/終末期医療/脳死/臓器移植
◆第9章 医師の義務と不正行為
保険診療の基本ルール/守秘義務/無資格行為/医療費通知/標欠病院/不正請
求/保険指定取り消し/医道審議会
◆第10章 どうする医療政策
医師不足/医師の偏在/医療体制の危機/看護師不足/医療費をどうみるか/医
療の国際比較/後期高齢者医療制度/入院料の逓減制/平均在院日数/社会的入
院/療養病床/医局講座制/医療法人/日本医師会/医療界の団体
◆第11章 くすりをめぐる問題
薬局と薬店/医薬分業/薬価基準/ジェネリック医薬品/適応外使用/薬害/毒
薬・劇薬・麻薬・向精神薬/薬学6年教育/MR
◆第12章 精神科・生殖医療などの課題
精神科の入院制度/退院請求・処遇改善請求/精神科の長期入院/心神喪失者等
医療観察法/不妊治療/代理出産・卵子提供/出生前診断/妊娠中絶/リハビリ
/献血/骨髄バンク・さい帯血バンク/医業類似行為
◆第13章 感染症と免疫
病原体/感染症法/予防接種/抗菌薬/院内感染/肝炎/免疫/自己免疫疾患/
アレルギー
◆第14章 主な検査を知る
進化するCT/MRI、エコー/生化学検査/血液学的検査/血液型/尿・便の
検査
◆第15章 知っておきたい臨床の知識
がん/内視鏡/血管内治療/人工透析/経管栄養・経静脈栄養/東洋医学
◆この医療用語、わかりますか?
誤解しやすい用語/わかりにくい用語/知っておきたい病気・症状
◆困った時の相談先・市民団体など
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