昔から薬剤耐性マラリアの”火薬庫”だった東南アジア。多剤耐性(dihydroartemisinin (DHA)-piperaquine 耐性)が、ベトナムまでおりてきたぞ・・と話題に。
- dihydroartemisinin (DHA)-piperaquine 耐性マラリア。P falciparum C580Y 。
- これまで、カンボジア西部、タイ東北部、ラオス南部とならんでベトナム南部でも。結果、マラリア治療失敗例が増加している。
- この事態は深刻で、将来、マラリア撲滅の動きを危機に陥れる可能性もあり、メコン地域で流行する前に、マラリア対策を今一度強調してゆく必要がある。
耐性マラリアの話になれば、管理人が外務省入省直前のマラリア研修の頃(つまり、四半世紀近くも昔の1993年)から、タイ―ミャンマー国境が云々、ラオスが云々と語られていた長い長い歴史のあるのが東南アジアです。あの頃は、クロロキンが段々効かなくなってきて・・・という今思えば牧歌的なレベルでしたが。そして、あの頃、救世主のように語られていたアーテメサ系が、あの頃のクロロキンみたいなことになりそうだというお話です。しかもベトナム南部まで降りてきているという。
メコンデルタといえば、在留邦人数もどんどん増え、赴任前研修など受けていない零細企業の方々も多く住まれるところですから、こういった情報をどう伝えてゆくか、そして、蚊に刺されないよう行動変容をどう促してゆくか、大きな課題です。
Malaria ‘superbug’ spreads to Vietnam: ‘This could severely jeopardize malaria elimination efforts’