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福島事故の教訓に 背を向けた裁判官 3.10名古屋地裁(ニュース 70号 / 2022.03.21)

2022-04-01 13:44:10 | 老朽原発うごかすな!実行委員会
■■ 規制委の裁量を広く認め ■■
■ 福島事故の教訓に背を向けた裁判官 ■


関電の高浜3、4号機について、火山噴火規模の想定を当初の2倍以上に
引き上げたことで、規制委が「基準不適合」を認めて設置変更許可申請の
やり直しを求めるバックフィット命令を出しながらも、原発の停止を
命じなかったことに対する違法性を問い、適切な評価・安全確認がされるまで
の間、関電に対し、原発の使用停止を命じることの義務付けを求める裁判で、
3月10日に名古屋地裁(日置朋弘裁判長、佐久間隆裁判官、若林慶浩裁判官)で
判決が言い渡されました。

裁判長の口から発せられた言葉は、たったの2行。
「主文、原告らの請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする。」
その後、即座に裁判官は立ち上がり、踵を返して扉の奥へと消えていきました。
あっという間の出来事でした。

判決では、今回原告となった高浜原発から3㎞~140㎞に住む住民
(福井、京都、大阪、兵庫、愛知の9名)全員に原告適格が認められ、
義務づけ訴訟の要件である「重大な損害を生じる恐れ」が認められたことは
意義ある点でありますが、停止を命じるか否かについては、
大山は活火山ではないから、その危険は切迫していないとして
規制委の主張を認めており、しかも、原告側が噴火による危険が
現実化する蓋然性、危険の程度を立証するべきとしたのです!

安全に欠ける現実的な可能性があることを認めながら、
立証不可能なことを言い、結局は規制委の裁量を広く認めた
本当にひどい判決だと思います。裁判官はその態度と同じく、
福島事故の教訓から背をむけて、逃げたのだと思いました。

弁護団共同代表の河合弘之弁護士は、記者会見の中で、
「せっかくできたバックフィット制度を尻抜けにし、(福島事故前の)
バックチェックと同じような機能しか持たせないことにした。」と
言われました。原発の危険がわかっていながら動かし続け、重大な事故に
至った福島事故の失敗を繰り返すことは許されません。
これからも粘り強く闘っていきます。
(原告共同代表 草地妙子)


■■ 円山公園音楽堂でメモリアル集会 ■■
■ 今中哲二さんが講演、福井からは石地優さんが ■


京都では3月12日(土)に円山公園音楽堂で<バイバイ原発きょうと>の
メモリアル集会が開催。今中哲二さん(京大複合原子力科学研)が
福島の放射能汚染と福島原発の後始末、およびウクライナ問題について講演され、
4本の報告スピーチが続きました。


最初の報告は中嶌哲演さん(福井県小浜市明通寺住職)の予定でしたが、
体調不良のため福井県若狭町の石地優(いしじ・まさる)さんがピンチヒッターとなり、
若狭の原発を巡る「共創会議」などの状況を報告。

その他、宗川吉汪(そうかわ・よしひろ)さんから福島で多発している
甲状腺がんの問題、萩原ゆきみさんらから原発賠償京都訴訟への支援要請、
田中暁(さとる)さんから脱石炭と脱原発で気候危機打開の訴えがありました。
1200人が参加。

コロナ禍でデモは中止になりました。呼びかけ人の構成団体の中には、
組織的な原則(動員的な感じ)でメンバーに参加要請をおこなうところもあり、
そういう事情(動員をかける側の責任)からと推察されるデモ中止の意見に、
僕はデモ中止に賛成しました。

当日「バイバイ原発きょうと」の集会後に
「ロシアのウクライナ侵略を許すな!京都抗議デモ」が企画されました
(戦争をさせない京都1000人委員会)。こちらに参加してきました。
午前中の配付資料セット作業から、チラシ配布ほか、長い一日でした。
(京都脱原発原告団 吉田めいせい)


■■ 原発を止めよう! 核燃サイクルを中止させよう! ■■

3月13日、「2022年さよなら原発 関西アクション」集会に参加しました。
コロナでデモは中止、また、コロナ禍大阪に来ていただくのは、ということで、
福島の菅野哲さんも見合せ。

まず福井から。
宮下正一さんが関西電力と関電旧役員の不正を告発する会が
できた経過と不起訴後の経過報告をしました。

次に神田香織さんの講談。
聞いていて胸が痛くなる熱演でした。「ローマ教皇との運命の出会い」と
題する原発事故で福島から東京へ避難した少年の物語です。
この話は新聞にも報道されたのでご存知の方も多いでしょう。
いじめがあったとは聞いていましたが、神田さんの講演を聞くまで、
ここまで酷いとは。原発はひとたび事故を起こせば、命や暮らしを
根こそぎ奪うだけでなく、幸い生き残った人をも差別で苦しめるものなのです。

続いて、関東からの避難者、下澤陽子さんが発言。

立憲民主党の山崎誠さんが「核燃ゼロ・核燃中止を実現するために」と
題する講演。まずロシア軍がウクライナの原発を攻撃している現実に、
戦争になれば原発が狙われる。3月9日に経済産業委員会で質問したら
「原発は武力攻撃を想定していない」「原発がなくても核ミサイルが
飛んで来たら同じでしょう」と驚きの回答があったそうです。
カーボンニュートラルを口実に原発がまた推進されようとしていることや
革新的原子力と称して小型モジュール炉、高速炉などが推進されようとしていること、
核燃サイクルの動向などが説明されました。あきれる話ばかりでした。

その後に元裁判官の樋口英明さんが会場から発言しました。
「多くの人は原発をエネルギーと考えているでしょう。しかし原発の本質は
国防問題です。54基の原発が無防備に海岸沿いに建てられていますが、
テロは原発を標的にしないという信頼があるのでしょうか?
原発は自国に向けられた核兵器です」と指摘し大きな拍手がありました。

原発廃炉を勝ち取ろう。
(長澤民衣)


■■ 3月12日、京都ヒトリデモ ■■

バイバイ原発集会では、デモがなかったので、15人が京都市内の祇園、鴨川を
ヒトリデモ。たくさんの人にアピールしました。



■■ 3月13日、大阪ヒトリデモ ■■

この日「さよなら原発関西アクション」は集会後のデモが中止されたので、
集会後10人で、中之島から御堂筋を北上してのヒトリデモをおこないました。



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