聖者からの贈り物 ～木曽ひのき俎～

前回のヒラメ釣行の際、ご一緒したご隠居さまから
ひと足早いビッグなクリスマスプレゼントを頂戴した。



11月の部分解禁で釣った上の70センチのヒラメが
俎から大きくはみ出た写真をご覧になり、
哀れな弟子に愛の手を差し伸べて下さったのだ。

慈愛に満ち溢れるご隠居さまから賜ったのが……、




こ、これだ～～。






ずしりと重さが伝わる『木曽ひのき俎』。

それも90センチ×36センチ、厚さ3センチもある本格プロ仕様の上物だ。

箱から取り出すと、ふくよかな檜の芳香が鼻をくすぐる。
鮮やかな木目が美しい一枚板はツルツルお肌。

このまま抱きしめて一緒に風呂に浸かりたい衝動に駆られ、
目眩がするほど惚れ惚れする極上の逸品である。



拙宅の狭いシンクを占領する俎さま。
包丁を引くのを戸惑うくらい光沢がある。




これまで使用していた42センチの俎が、
小さく、汚く見えてしまう存在感に圧倒されてしまう。



12月解禁で仕留めた約60センチのヒラメも
この俎さまの上ではソゲに見えてしまうから恐れ入る。



プロ仕様の俎に、素人包丁を入れるのも気が引けるが、
スーッと滑るように刃あたりが柔らかく、
心なしかいつもより見栄えよく刺身を引けた気がする。

俎左の空いたスペースに下ろした柵を並べられるのも
なんだかプロの板前になったようで気分がよい。
広々とした俎に両手をついてポーズをとれば、なおさらだ。

この俎さまに見合う、80、90センチ級の“大物”と対峙するのは
いったい、いつになることやら。

わが聖者ご隠居さま
本当に見事な俎さまを頂戴いたしました。
心から御礼申し上げます。
これで一生、益々、頭が上がりませんから。


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