釣の棲家

終の棲家を求め千葉へ移住。旬の魚をすわぶるために迷釣する房総釣行記。

その11.12 常磐沖カレイ釣り

2009年05月05日 02時19分30秒 | その他の釣り場
毎年GWに突入すると、常磐沖・鹿島灘へ遠征する。
波崎港・信栄丸のバースデー割引サービス(誕生日の前後一週間の期間内、
何回でも半額で乗船できるウレシイ特典)を利用して、旬を迎えた常磐カレイを狙うのだ。

昨年の釣行では、幸運にも船中最大となった60㎝のイシガレイをゲット。
座布団ガレイの強烈な引きが忘れられず、ことしも4月24日(金)に
横芝のご隠居HさんとT名人を誘って3人で訪れた。


去年5月4日、信栄丸で釣った60㎝のイシガレイ

17トンの大型船に7人の釣り人が乗り、6時すぎに出船。
3月24日に暫定開通になったばかりという真新しい銚子大橋(橋長1,208m)をくぐり、
鹿島灘のシンボルである巨大な風車群を左手に見ながら、鹿島港の南東沖をめざす。


2つのH型主塔がモダンな斜張橋として生まれ変わった新銚子大橋(上流側から撮影)

波崎港のシンボル、風力発電タワーの高さは68m

30分ほどで釣り場に着くと、水深は20m前後。
50号錘に黄色いスネーク天秤を介し、丸セイゴ鈎15号の3本仕掛け。
ハリスにはカラフルなビーズ玉を配し、カレイの食い気を誘う。

エサのアオイソメをたっぷり付けて投入し、着底後はひたすら小突く。
この日の釣りパターンを掴もうと、小突くリズムを早くしたり遅くしたり
試していると、早くも「ククッ」というアタリが到来。
一呼吸おいて静かに聞き上げ「ググッ」と手応えがあったところで
竿を大きく立てると鈎がかりした。

第一号は25㎝級のマコガレイで、天秤から10㎝ほどしか離れていない
一番上の鈎にかかっていた。


左イシガレイ、右マコガレイの「イシのマコちゃん」

その後も飽きない程度にアタリがあり、小型中心ながらマコガレイ、
イシガレイが交互に釣れ、2時間ほどでイシ4、マコ3が樽の中を賑わす。
Hさん、T名人も楽しそうに竿を曲げ、順調に数を伸ばしていたが
やはり型に不満があるようだ。


イシガレイ10枚、マコガレイ4枚をゲット

最初のポイントから徐々に南下しながら移動。
流し替えを続けていた9時頃、左隣のHさんの短竿が大きく絞り込まれた。
御年68歳ながら日頃ジムで鍛えた逞しい両腕でしっかりと竿を立て、
ゆっくりと、そして確実にリールを巻き上げる。

薄濁りの海の中から浮上してくる魚影を見定め、私が慎重にタモ入れをした。
タモから「バタン」と音を立てて踊り出たのは、
誰もが「でかい、厚い」と感嘆するマコガレイ、43㎝の見事な常磐ガレイだ。



43㎝の大マコはさすがに迫力満点


おめでとう!とご隠居に祝いの声をかけると
Hさんはニコリと微笑み、その大マコを私の樽の中に投げ入れてくれた。
キョトンとする私に「ハイ、これ誕生日プレゼントね」ときたもんだ。
なかなかお目にかかれない40㎝オーバーの貴重な大マコを
釣ったそばから他人に差し出す行動は、
自分を含めてさもしい釣り人が多いご時世で容易くできることではないだろう。
これにはいたく感激した。人生の、そして釣りの先達であるごHさんのように
かくありたいと痛感したのだった。

その後は「釣ってお返ししなきゃ」と竿先に集中し、小突いては聞きあげ、
アタリがなければ入れ替えをマメにして、遠投するなど試行錯誤を繰り返したが
ビッグサイズはそう簡単に釣れるはずはなく、
結局、イシ10枚、マコ4枚の釣果に終わった。



長さ42㎝のまな板からはみ出す

厚さ約4㎝の肉厚が常磐カレイの身上

頂戴した大マコの刺身は絶品。
ピンクががった身肉は歯ごたえのある食感と
淡白ながらも噛むほどに甘みがジワ~と口の奥に浸透していく。

肉厚の身に纏わりついたエンガワも、ヒラメのそれを凌ぐ甘みと食感だった。
このほか、昆布〆、煮付け、一夜干し、空揚げにして食したが、
どれも“常磐ガレイ”と呼ぶにふさわしい食味だったことは言うまでもない。


薄っすらとピンクがかった身肉とヒラメ顔負けのエンガワが素晴らしい


定番のカレイの煮付けはギシギシと弾力がある


一週間後の5月1日、サービス有効期限内とあり再び同宿に乗船した。
結果は、30cm級マコガレイ2枚を含むマコ4枚、イシ15枚をゲット。
2週続けて極上の常磐ガレイをしわぶることができ、
満足のいくバースデー釣行となったのだった。












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