釣の棲家

終の棲家を求め千葉へ移住。旬の魚をすわぶるために迷釣する房総釣行記。

その13 大原沖にアカイカがやって来た

2009年05月12日 14時43分01秒 | 外房
4月末、勝浦・小湊沖を賑わしていたアカイカが大原沖に北上してきた。
4月30日、5月1日は多くの船で頭が束超えの大爆釣。
ヒラメ・フグが禁漁となった大原港はもちろん、勝浦・御宿・片貝の
各港から船団が大挙集結し、3、4日もトップ60~80杯と好釣を維持していた。

ここは行くしかない! と家族の非難を省みずに腹をくくり、
先日ネットの「つりなび」で購入(1800円)した割引券を利用して子供の日の5日、
片貝港・第1二三丸のイサキ・アカイカのリレー船に乗船した。

3時半集合で3時前に港に着くと、駐車場はすでにほぼ満杯。
好釣を聞きつけた釣り人の熱気が暗闇に渦巻き、
どの船の上にもクーラーを手に右往左往する人影が見える。

座席を確保するため慌てて第1二三丸に乗ると、大型船の両舷とも
ミヨシからトモまでほとんど隙間なくクーラーが置かれていた。
右舷胴間に間隔の空いた場所を見つけ、左右を少しずつ空けて頂き
どうにか座席を確保することができた。
最終的に左右10人ずつ計20人の釣る気満々の釣り人を乗せ、
定刻より10分早い3時50分に出船となった。

リレー最初のイサキ釣り場までは、航程およそ70分。
「曇り時々弱い雨」の予報だったが、早くも小雨が顔を濡らしていた。
イサキの指示ダナは21m±2m。幹・ハリス1.5号3mの3本仕掛けで
外房指定のFL60号ビシで狙う。エサは米粒大にカットしたイカタン。

開始早々からイサキの喰いは順調だった。20~25㎝級がポツポツとあたる。
が、片舷10人の“満員船”ではオマツリは避けらない。
購入した船宿仕掛け2組を消費した後は、持参したウイリーで試した。
結果的にこちらの方がアタリが多く、エサ付けが省けるため手返しも良かった。

ところが途中、天秤のスナップがはずれ、ビシカゴをロストするアクシデント。
やむなく船常備のカゴを借りたが、コマセ調節ができない簡易カゴで戦意を喪失。
8時までのイサキ釣りでトップは定量の50匹を達成したというのに
結局、自分は半分の匹数にとどまった。


雨のためこの日画像は少な。イサキの刺身は脂がいま一つといった感じ

続いて第2弾のアカイカの漁場に向けて太東岬沖に移動。
イサキ場では僚船はまばらだったが、イカ場には軽く50艘以上の船団が結集していた。
仕掛けは7㎝の浮きスッテ4本に大型狙いで4号の布スッテ1本を加えた5本仕掛け。
水深40~50mで錘80号。右舷を見渡すと電動を使用するのは2、3人と少なく、
投入機を持参してきた人は何故か自分一人。
これなら、群に当たれば間違いなくタナ一番乗りの自分の仕掛けに抱きつくはず……
と、下品にもほくそ笑む。

船団の中に分け入り、船を前進から後進にシフトすると
「ハイどうぞ。水深41m。途中35mで一度止めて誘ってみて」とアナウンス。
投入機効果でいち早くタナに着いた仕掛けを30mからサミングしながら下ろし、
「シャクリ⇒止め⇒下ろす」を繰り返していると、
ちょうど35mで「グイ~ン」という小気味よい引きが到来。

追い乗りを待っているとさらに「グ、グイ~ン」と竿先が海中に引き込まれた。
低速で慎重に巻き上げ、竿掛けにもテンションが緩まないようそっと置く。
仕掛けを手繰ると下から2、3番目の7㎝スッテに胴長22㎝級のアカイカが
ダブルで掛かっていた。


この日は東京湾サイズのマルイカが多かった

外房でのブランコ式は、内房スタイルのように「シャクル⇒落とす」という
アオリイカ釣りのような釣り方より、あまり竿を動かさないで、
長めのハリスを用いて静かに乗りを待つ釣り方を推奨する船頭が多いようだ。

この釣り方でその後9杯を追釣したが、この日はどうも小型が目につく。
東京湾サイズのマルイカクラスが多く、そこで移動の合間に7㎝スッテ2本直結、
5㎝スッテ3本直ブラの混合仕掛けにチェンジした。

仕掛け着底後、10秒近く竿を小刻みに叩く「タタキ釣り」で攻める。
叩いた後にピタッと竿を止めると、やがてクンクンという乗りや
フワッとしたモタレが竿先に現われる。
そこですかさずギュッとアワセをくれると、グイ~ンと竿がしなる。
擬音のオンパレードだが、直結・直ブラ釣りが面白いようにビタリとはまり、
それから10連荘の入れ乗りを味わうことができた。
叩いた後にイカがスッテに近づいてくるのをイメージし、
アタリと同時に合せて乗せる「動から静」のこの釣り方が愉しい。

残念ながら胴長40㎝級ベンケイサイズのアカイカにはお目にかかれなかったが、
30㎝級の良型が7㎝の直結仕掛けに3杯掛かり、
大型は大きいサイズのスッテを好むことを証明した。
アカイカのトップは左舷の釣り人で30杯。自分は24杯だった。


ヤリもマルも刺し身にすると区別できないが、甘みたっぷりのアカイカの刺身は絶品

横芝のご隠居のリクエストにより、
15日に釣り場至近の大原からアカイカ狙いに出船する予定。
次回はチビイカ6の直ブラ仕掛けで挑もうと思う。



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