前回の釣行以来、好釣果が続いている勝浦沖の浅場での根魚五目。
当地でセグロ、ヘシコと呼ばれるカタクチイワシをサビキで“現地調達”し、
それを活きエサに胴付き仕掛けで根に潜む高級根魚を狙う釣り方だ。
対象魚種はクロメバル、カサゴを本命に、アヤメカサゴ、マハタ、アカハタ、
クロソイ、さらに根周りではヒラメまで期待できる。
特にメバル、カサゴは30㎝級の尺モノも珍しくなく、
16日には37㎝の超特大メバルが浮上するなど、
首都圏で狙うイワシメバル・カサゴでは大物が釣れる超一級ポイントである。
軟調竿を満月にひん曲げるそんな高級根魚を求めて19日(金)、
焼鳥屋親方Jちゃんと勝浦港・初栄丸に乗船した。
前日は大型メバル・カサゴはもちろん、ヒラメ船中8枚、2㎏オーバーを含む
マハタ多数ゲットというから、否が応でも気分は盛り上がる。
実は先週金曜日に釣行するはずだったが、すでに定員オーバーで止む無く断念。
今回はぎりぎりセーフでようやく予約できたから、この釣りの人気の高さがうかがえる。
また、当日わかったのだが、最新号の雑誌つり丸に同宿が紹介されたばかりだという。
好釣果と「イワシ回遊中」の報を聞きつけたこの日の釣り人は、
平日にも関わらずほぼ定員一杯の12人。
我々は左舷ミヨシ2、3番に陣取り、4時半に出船した。
まずは活きエサとなるカタクチイワシを調達する
航程わずか数分の湾内で、活きエサとなるカタクチイワシのサビキ釣り開始。
海面から3~5mのタナに8本仕掛けを下ろせば、
文字通り鈴なりになってイワシが掛かってくる。
ミヨシ寄りの釣り人は自分のタルがイワシで一杯になると、
水を張った船のイケスに移すのだが、
そのイケスも真っ黒になるほどすぐにイワシで埋まっていった。
船のイケスが真っ黒になるほどイワシを確保し準備万端
活きエサを十分確保したあと、いよいよ本命場所へ。
といっても釣り場はほとんど湾内に点在していて、
最初は朱色の鳥居が建つ沖磯周辺で第一投となった。
この日の仕掛けは、手返しを重視して1本鈎にした。
鈎はヒネリ丸セイゴ17号、幹糸6号に枝ハリス4~5号50㎝。捨て糸60㎝。
LTにPE2号を巻いた小型両軸リールに、初めはオモリ30号の指示でスタートした。
ポイントは根のきつい岩礁帯でかけ上がり、かけ下がりが激しく、
常に底を意識して竿を操作しないとすぐに根掛かりしてしまう。
2、3m根を上ったかと思うと、今度は一気に10m近く落ち込むから油断は禁物。
が、根の際辺りに根魚が生息しているため、根掛かりを恐れていては釣りにならない。
底を取り直してゆっくりと竿を聞き上げ、静かに仕掛けを落とし始めた瞬間、
ガツガツ、ガツ~ンとひったくるような強いアタリが竿先を引き込んだ。
慎重に竿を立てると軟調竿がグニャリとひん曲がる。
体長32センチの見事なクロメバル。この日も多数の尺メバルがあがった
必死に根に戻ろうとする魚を竿でため、なだめすかしながらゆっくりとリールを巻いていく。
やがて海面に浮上したのは、ひと目で尺オーバーとわかる見事なクロメバル。
でっぷりとした胴回りが立派な体長32㎝の尺超えメバルだ。
船中でも順調に根魚があがっているようで、
遠目で見ても尺モノとわかる大型のメバルやカサゴも少なくない。
特にJちゃんが仕留めた40㎝に迫る特大カサゴには目を見張った。
釣友Jちゃんの釣果。一番下の斜めに見える40センチ級の大カサゴにはビックリ
その後オモリ50号に変更となり、やや深場のポイントへ移動。
それまで他の釣り人にはメバル、カサゴや小型ながらもマハタなどが釣れているのに、
自分には最初のメバル一匹だけで魚信はしばらく遠ざかっていた。
ところが、幸運にもここから怒涛の“ヒラメラッシュ”がやってきたのだ。
最初はギュ、ギュ~ンの強烈な魚信の後に左右に走るような引き込みを見せた62㎝2.3㎏のヒラメ。
あまり間を置くことなく次に来たソゲはすんなりと上がった1.3㎏。
トドメは一発で鈎掛かりした後、ドラグを滑らせるほどの抵抗を見せた2.2㎏の良型ヒラメ。
フォト by 初栄丸せんちょ
2.3キロを筆頭に3枚の良型ヒラメをゲット
わずか小一時間でヒラメ三連発には自分でもビックリ。
「〇〇さ~ん、もう竿をしまってもいいんじゃないの」とマイクで船頭から冷やかされるほどだった。
この時点で8時30分だったから、11時の沖上がりまでやれば……、ウハウハのはず!
してやったりとほくそ笑んだものの、そうは問屋が卸さず、
それからは泣かず飛ばずの時間を悶々と過ごすばかりだった。
船中では40㎝級のマハタや1㎏級のアカハタ、50㎝オーバーのアイナメなどが顔を見せ、
その度に歓声が沸きあがるが、自分にはマトウダイが1匹だけ遊んでくれただけ。
結局、この日はこれで終わり……と、いつもの筋書き通り締めくくるのが最近の釣りだが、
あろうことか、沖上がり5分前の土壇場になって釣りの女神が微笑みかけてくれたのだ。
「最後の流しだから、ハリス、チモト、スナップ、エサなど慎重にチェックして頑張って」
フィナーレを告げる船頭のエールを受け、すべて入念にチェックし
大きめのイワシを丁寧に付け、海中に送り込んだ。
水深20mから次第にかけ上がり、次に底を取り直すと一気に5、6m落ち込む。
根の際や窪みはチャンス! と静かに竿を誘い上げ、
ゆらゆらとイワシが泳ぐように落とし込んだその時、
今までにない強烈な引き込みが軟調竿を襲った。
根から魚を引き剥がすため必死に竿を立てるが、
ズルズルとドラグが滑るばかりでなかなか主導権が握れない。
「来た、来た、来た~~! ハタだよ~それ。ゆっくりやって~」
マッハ3(マハタ3㎏)級を確信した船頭のゲキを受け、
ようやく底から5mほど巻き上げたものの、その引きはなお重厚で力強い。
マハタは血抜き後の検量で2.8キロ。立派な「マッハ2.8」に大満足
そこから、ジワジワと慎重にリールを巻いていった。
海面下5mほどまで浮上した時、最後の強烈な引き込みに竿をのされキモを冷やしたが
最後は船頭の差し出すタモに無事ネットイン。
いかつく屈強な顔をした良型マハタを目の当たりにして、
知らず知らずのうちにガッツポーズとっていた。
フォト by 初栄丸せんちょ 後ろで覗いてるのはJちゃん
いかめしい顔つきに似合わず(釣り人の方がいかつい)、身肉は透き通るように白く清廉さが漂う
魚の数こそスソに近い匹数に甘んじたが、
幸いにも良型ヒラメ3枚を船中で独占。
最後はマッハ2.8を仕留めることができたのだから
今シーズンで最も記憶に残る釣りとなったことは間違いない。
頭はアラ煮、心臓は串に刺して塩焼き、鮮やかな色合いのキモと胃袋は…
胃袋とキモを湯がきポン酢和えで。ねっとりとしたキモの甘さとシコシコした胃袋の食感が絶妙
身肉は最低3日は寝かせて刺身に。皮下の脂の甘さと熟成した身肉の旨さがたまらない
↓こちらへ、いらっしゃい!! よろしくお願いいたします。
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当地でセグロ、ヘシコと呼ばれるカタクチイワシをサビキで“現地調達”し、
それを活きエサに胴付き仕掛けで根に潜む高級根魚を狙う釣り方だ。
対象魚種はクロメバル、カサゴを本命に、アヤメカサゴ、マハタ、アカハタ、
クロソイ、さらに根周りではヒラメまで期待できる。
特にメバル、カサゴは30㎝級の尺モノも珍しくなく、
16日には37㎝の超特大メバルが浮上するなど、
首都圏で狙うイワシメバル・カサゴでは大物が釣れる超一級ポイントである。
軟調竿を満月にひん曲げるそんな高級根魚を求めて19日(金)、
焼鳥屋親方Jちゃんと勝浦港・初栄丸に乗船した。
前日は大型メバル・カサゴはもちろん、ヒラメ船中8枚、2㎏オーバーを含む
マハタ多数ゲットというから、否が応でも気分は盛り上がる。
実は先週金曜日に釣行するはずだったが、すでに定員オーバーで止む無く断念。
今回はぎりぎりセーフでようやく予約できたから、この釣りの人気の高さがうかがえる。
また、当日わかったのだが、最新号の雑誌つり丸に同宿が紹介されたばかりだという。
好釣果と「イワシ回遊中」の報を聞きつけたこの日の釣り人は、
平日にも関わらずほぼ定員一杯の12人。
我々は左舷ミヨシ2、3番に陣取り、4時半に出船した。
まずは活きエサとなるカタクチイワシを調達する
航程わずか数分の湾内で、活きエサとなるカタクチイワシのサビキ釣り開始。
海面から3~5mのタナに8本仕掛けを下ろせば、
文字通り鈴なりになってイワシが掛かってくる。
ミヨシ寄りの釣り人は自分のタルがイワシで一杯になると、
水を張った船のイケスに移すのだが、
そのイケスも真っ黒になるほどすぐにイワシで埋まっていった。
船のイケスが真っ黒になるほどイワシを確保し準備万端
活きエサを十分確保したあと、いよいよ本命場所へ。
といっても釣り場はほとんど湾内に点在していて、
最初は朱色の鳥居が建つ沖磯周辺で第一投となった。
この日の仕掛けは、手返しを重視して1本鈎にした。
鈎はヒネリ丸セイゴ17号、幹糸6号に枝ハリス4~5号50㎝。捨て糸60㎝。
LTにPE2号を巻いた小型両軸リールに、初めはオモリ30号の指示でスタートした。
ポイントは根のきつい岩礁帯でかけ上がり、かけ下がりが激しく、
常に底を意識して竿を操作しないとすぐに根掛かりしてしまう。
2、3m根を上ったかと思うと、今度は一気に10m近く落ち込むから油断は禁物。
が、根の際辺りに根魚が生息しているため、根掛かりを恐れていては釣りにならない。
底を取り直してゆっくりと竿を聞き上げ、静かに仕掛けを落とし始めた瞬間、
ガツガツ、ガツ~ンとひったくるような強いアタリが竿先を引き込んだ。
慎重に竿を立てると軟調竿がグニャリとひん曲がる。
体長32センチの見事なクロメバル。この日も多数の尺メバルがあがった
必死に根に戻ろうとする魚を竿でため、なだめすかしながらゆっくりとリールを巻いていく。
やがて海面に浮上したのは、ひと目で尺オーバーとわかる見事なクロメバル。
でっぷりとした胴回りが立派な体長32㎝の尺超えメバルだ。
船中でも順調に根魚があがっているようで、
遠目で見ても尺モノとわかる大型のメバルやカサゴも少なくない。
特にJちゃんが仕留めた40㎝に迫る特大カサゴには目を見張った。
釣友Jちゃんの釣果。一番下の斜めに見える40センチ級の大カサゴにはビックリ
その後オモリ50号に変更となり、やや深場のポイントへ移動。
それまで他の釣り人にはメバル、カサゴや小型ながらもマハタなどが釣れているのに、
自分には最初のメバル一匹だけで魚信はしばらく遠ざかっていた。
ところが、幸運にもここから怒涛の“ヒラメラッシュ”がやってきたのだ。
最初はギュ、ギュ~ンの強烈な魚信の後に左右に走るような引き込みを見せた62㎝2.3㎏のヒラメ。
あまり間を置くことなく次に来たソゲはすんなりと上がった1.3㎏。
トドメは一発で鈎掛かりした後、ドラグを滑らせるほどの抵抗を見せた2.2㎏の良型ヒラメ。
フォト by 初栄丸せんちょ
2.3キロを筆頭に3枚の良型ヒラメをゲット
わずか小一時間でヒラメ三連発には自分でもビックリ。
「〇〇さ~ん、もう竿をしまってもいいんじゃないの」とマイクで船頭から冷やかされるほどだった。
この時点で8時30分だったから、11時の沖上がりまでやれば……、ウハウハのはず!
してやったりとほくそ笑んだものの、そうは問屋が卸さず、
それからは泣かず飛ばずの時間を悶々と過ごすばかりだった。
船中では40㎝級のマハタや1㎏級のアカハタ、50㎝オーバーのアイナメなどが顔を見せ、
その度に歓声が沸きあがるが、自分にはマトウダイが1匹だけ遊んでくれただけ。
結局、この日はこれで終わり……と、いつもの筋書き通り締めくくるのが最近の釣りだが、
あろうことか、沖上がり5分前の土壇場になって釣りの女神が微笑みかけてくれたのだ。
「最後の流しだから、ハリス、チモト、スナップ、エサなど慎重にチェックして頑張って」
フィナーレを告げる船頭のエールを受け、すべて入念にチェックし
大きめのイワシを丁寧に付け、海中に送り込んだ。
水深20mから次第にかけ上がり、次に底を取り直すと一気に5、6m落ち込む。
根の際や窪みはチャンス! と静かに竿を誘い上げ、
ゆらゆらとイワシが泳ぐように落とし込んだその時、
今までにない強烈な引き込みが軟調竿を襲った。
根から魚を引き剥がすため必死に竿を立てるが、
ズルズルとドラグが滑るばかりでなかなか主導権が握れない。
「来た、来た、来た~~! ハタだよ~それ。ゆっくりやって~」
マッハ3(マハタ3㎏)級を確信した船頭のゲキを受け、
ようやく底から5mほど巻き上げたものの、その引きはなお重厚で力強い。
マハタは血抜き後の検量で2.8キロ。立派な「マッハ2.8」に大満足
そこから、ジワジワと慎重にリールを巻いていった。
海面下5mほどまで浮上した時、最後の強烈な引き込みに竿をのされキモを冷やしたが
最後は船頭の差し出すタモに無事ネットイン。
いかつく屈強な顔をした良型マハタを目の当たりにして、
知らず知らずのうちにガッツポーズとっていた。
フォト by 初栄丸せんちょ 後ろで覗いてるのはJちゃん
いかめしい顔つきに似合わず(釣り人の方がいかつい)、身肉は透き通るように白く清廉さが漂う
魚の数こそスソに近い匹数に甘んじたが、
幸いにも良型ヒラメ3枚を船中で独占。
最後はマッハ2.8を仕留めることができたのだから
今シーズンで最も記憶に残る釣りとなったことは間違いない。
頭はアラ煮、心臓は串に刺して塩焼き、鮮やかな色合いのキモと胃袋は…
胃袋とキモを湯がきポン酢和えで。ねっとりとしたキモの甘さとシコシコした胃袋の食感が絶妙
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ヒラメ専門にやったってこんな釣れないのにメバルやハタまで(^^;)
こんな夢のある釣り場なら混んでるのも分かります♪
一度は行ってみたいです(^^)
またブログの方見に来ますね♪
大漁おめでとうございます!
はじめまして。拙文をご覧頂き、コメントありがとうございます。
前回釣友が釣った5.4㎏ヒラメもそうなんですが、
専門に狙ったってそうたやすくお目にかかれるモノじゃないですからね。
30m以下の浅場で、これだけ型の良い高級根魚が釣れるトコは貴重だと思います。
船頭は若くヤル気まんまんのタイプですので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。