![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/b5/5ef247f4245bc7cfd05d950f7857b488.jpg)
「解禁」という言葉には、
それまで禁止されていたものが日付変更とともに解除となり、
封じ込められていた欲望のロックが開け放たれる、
ワクワクする快感を堪能できる響きがある。
「10月1日、ヒラメ解禁」
この日は釣りバカにとって、
ワイン好きの「ボジョレー解禁」と同じように胸躍るのだ。
2001年以来、釣友5人と恒例になっている「解禁ヒラメ釣行」に出かけた。
船宿は、6、7年前に「船中100枚」の大釣りを体験させてくれた片貝漁港・吉栄丸。
ねじり鉢巻がトレードマークの船頭は、ヒラメを釣らしたら誰もが名人と認める名船頭である。
釣り開始前、釣り場でポイントを探索する同船の後を数隻の船が付け回し
名人の動向をうかがっていたことが、それを証明している。
特製鼻カン式仕掛けを試してみたが…
解禁を待ちわびて集まったこの日の釣り人は18人。
我われは左舷トモ2番から前に6人並んで座った。
午前6時前、漁礁回りに集結した全船が一斉に釣り開始。
活エサのイワシはどれも20センチ級の大羽サイズで、
ブルブルと手元に伝わるほど元気に泳ぎ回る。
この日のイワシは20センチ級の大羽ぞろい
開始早々、トモ2番のマロさんの竿が曲がった。
ガクガクと竿を叩いていたがすんなりと上がり、同時に糸が前方に走り出す。
上がってきたのは案の定、ワカシとイナダの中間サイズのゲストだった。
続いて自分の竿にコツンと魚信らしきアタリが訪れたが、
すぐにフワッと糸がふけてしまい、左隣のノビさんと目を合わせて苦笑い。
右隣に座った紅一点のM姫と横芝のご隠居2人を巻き込んだ4人でのオマツリとなり
早くも仕掛けをダメにしてしまった。
仲乗りさんがタモを手に右往左往する、解禁日大出血サービスのアタリ連発。
「船中100枚」の夢をもう一度…。釣り人は、とかく身勝手な期待を胸に抱く。
ミヨシ寄りで何枚かソゲサイズが上がったが、解禁日の派手な勢いはない。
そんな中、我々の中で一番ミヨシ寄りに座ったムラさんがアタリを取った。
気持ちよさそうにリールを巻き上げ、タモに収まったのはキロ未満だがうれしい本命。
前週もカンネコで45センチのアカムツを仕留めており絶好調、ノリに乗っている。
一方、アタリもないのに一人テンション高く上機嫌なのはノビさん。
ご隠居が持参した韓国焼酎JINROのチャミスル700ml入りビン(19.5度)を
すでに2本も空け、半分ロレツが回らない口調でクダを巻いている。
ご隠居とM姫の二人は二、三度イワシを齧られたというが、
自分とマロさんには一向にアタリがない。
ノビさんを豹変させた韓国焼酎人気№1のチャミスル
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/be/cf579ed4c2a2cf2e35f50672119d8e11.jpg)
そんな我々を尻目にまたも竿を曲げたのはムラさん。
先ほどと同級サイズを上げ、ニンマリと目を細める。
その後、手持ち短竿で粘るご隠居が後に続き、片目を開けた。
ご隠居の席が左舷のちょうど真ん中にあたり、
ヒラメがあがったのはそれよりミヨシ寄りばかり。
トモ側の5人には一向にアタリが訪れず、蚊帳の外。
その後、ムラさんが3枚目、ご隠居が2枚目を仕留め、
もはや、ヘボ釣り師の常套句である釣り座のせいにするしかなかった。
「ハイ、もう1回あげて。移動します」
船頭の決まり文句に、何度でも上げますよ~、と呟きながらリールを巻いていると
酔いどれ釣り師ノビさんの竿が曲がっているのが視界に入った。
「上げてっていうからサ~、巻き始めたらギュイ~ンって
入っちゃったんで○☆△×…。ウヒョ、ヒョ、ヒョ、ヒョ~」
ヒラメ釣りでこんなのあり? 茫然自失する周囲を尻目にゴリ巻きするノビさん。
タモに収まったのは小ソゲだったが、酔っ払いに釣られたヒラメに同情するとともに、
情けない想いと羨ましい妬みが絡み合う複雑な気持ちに駆られたのだった。
それから5分後、あろうことかまたもやノビさんの
「ウヒョ、ヒョ、ヒョ、ヒョ~」の奇声が耳に突き刺さった。
快晴に恵まれた解禁日は、ウヒョ、ヒョ、ヒョ、ヒョ~な一日だった
「今度はね~、しっかりアタリが○☆△×…、
ちょっと待って竿を○☆△×したら、…」
酔いどれ釣り師の講釈など誰も耳を貸さないが、
さっきより一回り大きい本命をかざすノビさんには白旗を揚げるしかなかった。
このところ健康が思わしくなく、久しぶりの釣りだったマロさん。
顔色があまり芳しくなかったのは、きっと体調の影響だけではなかったはずだ。
船頭も操舵室から顔を出して首を傾げ、苦笑いしていた。
いつもはキャビンで昼寝するM姫も、珍しく最後まで竿を手放さない。
自分も仕掛けや竿を取り替え、何とか一矢を報いたいと最後まであきらめなかったが
結局、M姫、自分、マロさんの3人が本命ボウズ。
ご隠居とムラさんが最後に貫禄の追釣をみせ、それぞれ4枚ずつゲット。
そして、酔竿ノビさんが2枚を迷釣して終了した。
自分とマロさんはご隠居とムラさんから1枚ずつ
お情けのおすそ分けを拝受し、有り難く解禁ヒラメを味わうことができた。
24日にご隠居、ムラさん、ノビさんの4人で波崎からアカムツ釣りに行くことを約束したが、
今度は自分から「ウヒョ、ヒョ、ヒョ、ヒョ~」を発したいと、
ノビさんへのリベンジを密かに企んでいる。
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本命画像の代わりのオマケショットは、日が昇るとともにお化粧を施す船中紅一点のM姫
それまで禁止されていたものが日付変更とともに解除となり、
封じ込められていた欲望のロックが開け放たれる、
ワクワクする快感を堪能できる響きがある。
「10月1日、ヒラメ解禁」
この日は釣りバカにとって、
ワイン好きの「ボジョレー解禁」と同じように胸躍るのだ。
2001年以来、釣友5人と恒例になっている「解禁ヒラメ釣行」に出かけた。
船宿は、6、7年前に「船中100枚」の大釣りを体験させてくれた片貝漁港・吉栄丸。
ねじり鉢巻がトレードマークの船頭は、ヒラメを釣らしたら誰もが名人と認める名船頭である。
釣り開始前、釣り場でポイントを探索する同船の後を数隻の船が付け回し
名人の動向をうかがっていたことが、それを証明している。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/c4/7e0124ea6220b335474cca6770a01147.jpg)
解禁を待ちわびて集まったこの日の釣り人は18人。
我われは左舷トモ2番から前に6人並んで座った。
午前6時前、漁礁回りに集結した全船が一斉に釣り開始。
活エサのイワシはどれも20センチ級の大羽サイズで、
ブルブルと手元に伝わるほど元気に泳ぎ回る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/48/573dda1e75bc8cbe372c6fcb96806ed0.jpg)
開始早々、トモ2番のマロさんの竿が曲がった。
ガクガクと竿を叩いていたがすんなりと上がり、同時に糸が前方に走り出す。
上がってきたのは案の定、ワカシとイナダの中間サイズのゲストだった。
続いて自分の竿にコツンと魚信らしきアタリが訪れたが、
すぐにフワッと糸がふけてしまい、左隣のノビさんと目を合わせて苦笑い。
右隣に座った紅一点のM姫と横芝のご隠居2人を巻き込んだ4人でのオマツリとなり
早くも仕掛けをダメにしてしまった。
仲乗りさんがタモを手に右往左往する、解禁日大出血サービスのアタリ連発。
「船中100枚」の夢をもう一度…。釣り人は、とかく身勝手な期待を胸に抱く。
ミヨシ寄りで何枚かソゲサイズが上がったが、解禁日の派手な勢いはない。
そんな中、我々の中で一番ミヨシ寄りに座ったムラさんがアタリを取った。
気持ちよさそうにリールを巻き上げ、タモに収まったのはキロ未満だがうれしい本命。
前週もカンネコで45センチのアカムツを仕留めており絶好調、ノリに乗っている。
一方、アタリもないのに一人テンション高く上機嫌なのはノビさん。
ご隠居が持参した韓国焼酎JINROのチャミスル700ml入りビン(19.5度)を
すでに2本も空け、半分ロレツが回らない口調でクダを巻いている。
ご隠居とM姫の二人は二、三度イワシを齧られたというが、
自分とマロさんには一向にアタリがない。
ノビさんを豹変させた韓国焼酎人気№1のチャミスル
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/be/cf579ed4c2a2cf2e35f50672119d8e11.jpg)
そんな我々を尻目にまたも竿を曲げたのはムラさん。
先ほどと同級サイズを上げ、ニンマリと目を細める。
その後、手持ち短竿で粘るご隠居が後に続き、片目を開けた。
ご隠居の席が左舷のちょうど真ん中にあたり、
ヒラメがあがったのはそれよりミヨシ寄りばかり。
トモ側の5人には一向にアタリが訪れず、蚊帳の外。
その後、ムラさんが3枚目、ご隠居が2枚目を仕留め、
もはや、ヘボ釣り師の常套句である釣り座のせいにするしかなかった。
「ハイ、もう1回あげて。移動します」
船頭の決まり文句に、何度でも上げますよ~、と呟きながらリールを巻いていると
酔いどれ釣り師ノビさんの竿が曲がっているのが視界に入った。
「上げてっていうからサ~、巻き始めたらギュイ~ンって
入っちゃったんで○☆△×…。ウヒョ、ヒョ、ヒョ、ヒョ~」
ヒラメ釣りでこんなのあり? 茫然自失する周囲を尻目にゴリ巻きするノビさん。
タモに収まったのは小ソゲだったが、酔っ払いに釣られたヒラメに同情するとともに、
情けない想いと羨ましい妬みが絡み合う複雑な気持ちに駆られたのだった。
それから5分後、あろうことかまたもやノビさんの
「ウヒョ、ヒョ、ヒョ、ヒョ~」の奇声が耳に突き刺さった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/13/e9f990c9f8df2323d453c0a40b65ed69.jpg)
「今度はね~、しっかりアタリが○☆△×…、
ちょっと待って竿を○☆△×したら、…」
酔いどれ釣り師の講釈など誰も耳を貸さないが、
さっきより一回り大きい本命をかざすノビさんには白旗を揚げるしかなかった。
このところ健康が思わしくなく、久しぶりの釣りだったマロさん。
顔色があまり芳しくなかったのは、きっと体調の影響だけではなかったはずだ。
船頭も操舵室から顔を出して首を傾げ、苦笑いしていた。
いつもはキャビンで昼寝するM姫も、珍しく最後まで竿を手放さない。
自分も仕掛けや竿を取り替え、何とか一矢を報いたいと最後まであきらめなかったが
結局、M姫、自分、マロさんの3人が本命ボウズ。
ご隠居とムラさんが最後に貫禄の追釣をみせ、それぞれ4枚ずつゲット。
そして、酔竿ノビさんが2枚を迷釣して終了した。
自分とマロさんはご隠居とムラさんから1枚ずつ
お情けのおすそ分けを拝受し、有り難く解禁ヒラメを味わうことができた。
24日にご隠居、ムラさん、ノビさんの4人で波崎からアカムツ釣りに行くことを約束したが、
今度は自分から「ウヒョ、ヒョ、ヒョ、ヒョ~」を発したいと、
ノビさんへのリベンジを密かに企んでいる。
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700MLを2本もは飲んでいなかったと思うんだけど。確か350Mlぐらいの小瓶2本だったと思いますよ。 それでも飲みすぎだけどね。
コメントありがとうございます。
返信が遅くなりスミマセン。
行く機会がなかったけど、吉栄の今年のマルイカは好釣だったようですね。
来年は要チェックです!!
沖竿でトイレに行ったりすると、ガクガクなんてよくありますよね。
自分も酔いどれ釣り師なんですが、
あんましそんな幸運に恵まれてことがなくて…。
船長も良い人ですが仲乗りさんが「オメ~釣り過ぎだからもう出入り禁止だおぉ~」としょっちゅう言いに来たのには笑えました^^;
しかしヒラメっていうのは飲んでる人や置き竿でほっといてる時にアタリあったりとか殺気の無い人に釣れるような気が・・・(笑)