釣の棲家

終の棲家を求め千葉へ移住。旬の魚をすわぶるために迷釣する房総釣行記。

新興地 犬吠沖で一つテンヤ

2010年05月06日 16時12分27秒 | その他の釣り場
ゴールデンウィーク恒例の「鹿島灘カレイ詣で」
今年は常磐カレイが絶不調、船中でも数匹しか揚がらないとか。
代わりに黒潮の急接近の恩恵を受けカツオ船が大繁盛だという。
初ガツオの食味には大いにそそられるが、ルアー釣りには二の足を踏む。

そこで、波崎地区でも流行の一つテンヤ船をスタートさせると聞き
千葉のご隠居とムラさん、それにノビさんに付き合っていただき、
5月1日に波崎港・信栄丸から出船した。


ミヨシは我々4人が独占。快適な大型船でゆったりと釣りができる

すっかり明るくなった午前5時に河岸払い。
朝もやに映える美しいシルエットの斜張橋・銚子大橋をくぐり、
坂東太郎・利根川から太平洋をめざす。

ご当地ランドマークの風車を左手に眺めながら利根川河口部に差し掛かると
なぜか大きく面舵をとりUターンを始めた。
「お客さんが二人来ましたんで、港に戻ります」


波崎名物の風力発電用風車。この日は微風でほとんど回っていなかった

出鼻を挫かれてしまったが、遅刻者2名をピックアップし気を取り戻して再出航。
航程およそ1時間で犬吠沖の沈船周りの水深70メートルのポイントに到着した。
パラアンカーを使用せず(搭載していなかったみたい)、エンジン流しでスタート。

この日アドバンテージになったのが、
船に採用したばかりという「探検丸」を無料で借りられたこと。
ご隠居と自分の釣り座の間に装着し、コロコロと変わる水深の変化を
リアルタイムで把握するのには大いに参考になった。


探検丸は一つテンヤ釣りに何かと重宝する

とはいえ、海の底は見通せても、魚の食い気まではわからない。
いつものことながら澄み潮で潮も流れないとあっては魚信は遠く、
一つテンヤ釣り操船の経験が浅いと思われる船頭はポイント移動を繰り返すばかり。

70メートルダチのポイントでは、ムラさんが良型のホウボウを釣り、
ご当地ならではのウスメバルが運良く自分に当たったのみ。
好転の兆しが見えず、まったりとしたベタ凪の海面に業を煮やしたご隠居は
外道が期待できる浅場への移動を船頭に直談判(強要)し、大きくポイント移動となった。


最近、春の嵐に見舞われてばかりで久しぶりのベタ凪だったが…

やがて、水深25~35メートルの浅場に移動すると、
探検丸が映し出す海底の形状はギザギザのノコギリ山。
油断するとすぐに根掛かりに襲われ、
あちらこちらでラインを手に綱引きをする姿が見受けられたが、
自分は一度も根掛かりせずに回避できたのは探検丸のおかげ?


高級外道のホウボウもこのところ釣り過ぎで家族からは喜ばれない

この日唯一の時合は11時前の“昼マジメ”に訪れた。
アタリもないままエビをスパッと齧り取られたテンヤを何度か回収したあと
ゆっくりと竿先を下げていく途中、不意に「ゴン」という鋭い引き込みに襲われた。

素早く竿を立てるとグングンと引きずり込まれる今日イチの確かな手応え。
大きく弧を描く竿の曲がりをめでながら、魚とのやり取りを楽しむ。
澄み切った海面下から泡を吹き出しながら浮上してきたのは見まごう事なき本命タイ。

ところが、ご隠居にタモ取りしていただいたタイの横顔を見ると
精悍なタイの顔つきとは違い、どこか間の抜けたデコ八のハナダイで多少がっかりしたが、
それでも自己記録となる39センチ、1.2キロの“大物”に溜飲を下げる。


鼻筋と口周りに愛嬌を漂わせたデコハナダイ。1.2キロは自己新となった

最後に止めを刺したのは、2週間前に大原での一つテンヤ2回目の釣行で、
3.8キロの大ダイを仕留めたばかりのご隠居さま。
周りでホウボウばかり釣れていたため、
ご隠居も自分もホウボウと決め付けてタモの用意を怠っていたら、
海面に現れたのはなんと良型の本命マダイ。

右手に竿を持ったまま左手でタモを差し出したが
慌てていたため体勢を崩してしまい、あろうことか空振り。
すぐに竿を放り出し、今度は両手で慎重にタモ取りし事無きを得た。
上がってきたのはこの日一番となった40センチ、1.3キロのきれいなマダイだった。


一つテンヤ3連勝のご隠居。万一タモ取りを失敗していたら…、ますます頭が上がらない

最終的には、コレといった盛り上がりに欠けた釣行となったが、
絵に描いたような五月晴れのもと、360度見回せる丸~い水平線に囲まれた海原で
屈託のない釣友とのんびりと釣りを楽しむことができた。


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15 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (りんりんパパ)
2010-05-06 17:52:03
takajinxeさん、

かなり大きいデコっぱちですね。
波崎まで1つテンヤですか。
一体どこまでブームが広がるんでしょうねぇ。

今回はサングラスしてるから目にbdマーク入ってないんですね(笑)
返信する
takajinxeさんへ (fu-goo-log)
2010-05-06 21:46:20
外房の海でも、こんなベタ凪ぎのときがあるんですねぇ~。
なるほど、デコ八のハナダイとご隠居さんの釣った真鯛は“人相”が違う!。これなら私でも判別がつくかも(^^;;)。
釣果もさることながら、釣り仲間とワイワイ、ガヤガヤやってる、こんなひとときが、貴重なんでしょうね~。釣り万歳!!
返信する
Unknown (なんちゃん)
2010-05-06 23:52:42
ハナダイでこれだけの良型はなかなか釣れないですよね~そりゃ本命の引きと間違うわけですね

3連勝のご隠居さんと何が違うでしょうね~?!それがわかれば苦労しないですけどね!(笑)次回こそは・・・ですね!
お疲れさまでした!
返信する
お疲れ様ぁ (千葉の隠居)
2010-05-07 07:00:50
2日に48cm、3日には船中38枚(最大60cm)、5日の大会では遂に3キロオーバーを記録したのだから、根廻りへの回航を強要した事も無駄ではなかったと自負している隠居です。それまではポイントを探り当てていなかった船宿に代わって、我々ベテランが貴重な情報提供をした訳ですよね。信栄丸も大いに感謝しているはず。

それにしても、たかじまるさんのデコダイは立派でしたね。真鯛がすっかり見劣り。ホウボウも型揃いだったし、何と言ってもあの日の番屋の夕食は豪華でした。板場を任せ、豪華料理をひたすら口に運ぶ事の幸せに味を占めてしまった隠居の家内は、これからもお泊り付きの釣行をお願い(強要)せよと申しております(爆)

あの日、自作のテンヤを披露して貰えなかったのは残念!なぜなら、9日の太原一つテンヤで、ユウマジメさんが並みいるベテランを尻目に唯一人竿を曲げ続けていたのは、隠居直伝の、針の角度と100均のキンラメ効果だったからです。

さぁ皆さん、今すぐ100均に走って、キンラメと耳かき、それに小さなトンカチを買い込みましょう。バリエーションが無限に広がって、(多分)釣果もうなぎのぼりでしょう。
返信する
りんりんパパさんへ (takajinxe)
2010-05-07 10:04:18
りんパパさんへ

コメントありがとうございます。

飯岡、波崎にはでかいハナダイがいますが
キロオーバーのデコ八は初めて釣りました。

一つテンヤ人気はとどまるところを知らないようです。
タイの引きはおもしろいですからね。
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fu-goo-logさんへ (takajinxe)
2010-05-07 10:07:52
fu-goo-logさん

コメントありがとうございます。

シケ続きの身としては、凪の海で久しぶりにゆったりとビールが飲めました。

あれこれ冷やかしながら仲間と釣りを楽しむのがスキです。
返信する
なんちゃんへ (takajinxe)
2010-05-07 10:18:22
なんちゃん

コメントありがとうございます。

晴釣雨読のご隠居は人生の先達ですから
その差はいつまでたっても縮めることができません。
年齢を超えてお付き合いいただいているのも、
やっぱり釣りのおかげですね。
返信する
ご隠居さまへ (takajinxe)
2010-05-07 10:22:19
ご隠居さま

コメントありがとうございます。
拙ブログでもご隠居の人気上昇中ですぞ。
これからもネタ作りにお付き合い下さい。

ところで、テンヤ作りに耳かきは何に使うんですか?
返信する
こんにちは♪ (HIRO)
2010-05-07 11:48:34
やっと最近になって海も落ち着きビールが美味い季節になりましたね(^^)

この船宿はアカムツで行ったことありますが良かったです!釣れたし(笑)

てか1.2キロいいな~(><)マダイよりこっちのがいい(^^;)
返信する
HIROちゃんへ (takajinxe)
2010-05-07 12:17:36
HIROちゃん

コメントありがとうございます。

船上ビールと魚肉ソーセージが美味いっす。

マダイよりハナッコの方がスキだったんだよね。
このサイズだと刺身にしても旨いよん。
ここんところ大人しくしてるようだけど、
次の釣行予定は?
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