あみものOTOKO

人と人とのつながりを 大切にしたいです。

佐助 の 心

2009-12-05 10:28:24 | 日記
「 佐助 」 に着物を着せようかと思い、タティングで六華模様の紋を作って、着せてみました。
「 春琴 」 に近いイメージで、さりとて、控え目に・・・ 華やかな 春琴 を支える、男衆のイメージ・・・ ん~・・・・ 地味過ぎたら、若々しさが出ないし、派手過ぎず、若々しく・・・結構、難しいですねえ・・・

草木染めの地色に、薄茶の色・・・前後をしっかり繋げて・・・ と言う事で、画像にアップしたところまで、出来上がりました・・・・


展示会に出品する作品としては、多分、最後の作品になるかと思いますので、なんとか仕上げてしまいたいと思いつつ、予想以上に、・・・ちょっと、、大変・・

実物を見ていただければ、判ると思うんですけど・・・画像にアップしたもの・・一つの大きさ、・・ 1cm なんですよね・・・・

でも、作り方は、これまでの 手毬根付と同じ方法で、手毬根付の珠は、2cmでしたから、半分の大きさなんですよね・・・・

六華の紋も、DMCの80番の糸なので、ほとんど指先作業・・・目数間違えちゃうと、解くのに、一番細い針を使って、丁寧に解かなければ、結び目に針先が入らないし、糸の捻じりを修正しながら作らないと、糸自体が絡んでしまって、厄介なこと・・・


でも、まあ、この 「 佐助 」 なんとなく、のめり込んでしまいます・・・・


封建制度の厳しい中、下働きの従順な少年、佐助 が、そのひたむきさを失う事なく成長していく姿を想いつつ、ある意味での 失われつつある 「 日本の男 」 の姿を考えています。

少年から、青年へ、そして、さまざまな体験を積み重ねて、修行し、やがては一人の男として成長し、忍耐と、努力、誠実さで、やがて世に認められ、人生の幕を閉じるその時まで、ひたむきに生きて行く・・・

春琴 との関係も、秘めたる恋のような、許されざる愛のような、しかしながらも、ただひたすら想う事、そして叶わぬと承知の上でも、奉仕しつづける誠実な心、・・・・ 思えば、佐助は、類い稀なる 頑固な日本男子だったのかもしれません・・・


物語・・だと、片づけてしまうのは、たやすい事ですが、物語は、私達にとっては、戒めと、行動の指針とも言うべき面を持っている事を、大切にしていくべきだと思うんですよね・・・

今は・・ 佐助の心で、ひたむきに 作品を作ってる、私です・・・・ この指先の痛さは、そんな気持ちになってしまいます・・・