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ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「おとうと」

2010-02-06 19:22:24 | Weblog
                                   「おとうと」
ユナイテッドシネマ豊島園にて。
監督・山田洋次

観終わったこの感じを、何といって表現したらよいのだろうか・・。
テーマ的には、“家族の絆”なのだろうけれど、そういう派手ではないテーマを“しっかり”と描く・・。山田監督にしかなせない“技”なのだろう。

ネタバレあります。
物語りとしては、主人公である高野吟子(吉永小百合)には不出来な弟・鉄郎(笑福亭鶴瓶)が大阪にいる・・。
吟子の亡き夫の十三回忌で酒を飲んで大暴れして、それ以来、音信不通であった・・。

吟子が女手一つで育て上げた娘の小春(蒼井優)もエリート医師との結婚が決まり、
結婚式の披露宴も滞りなく進んでいた・・その時・・鉄郎が披露宴に現れたのだった・・・!

と、こんな感じで始まるのですが・・。

鶴瓶のダメ男ぶりが見事です(^^♪!
いい表現ではないかもしれませんが、鶴瓶演じる鉄郎と吉永さん演じる吟子が、なんとなく寅さんとさくらのイメージにダブりましたね!

吉永小百合さんの演技って、決して派手ではないし、いわゆる“上手いっ!!”という感じではないんですけれど、誠実で人情味が滲み出るというか・・この吟子の役は他の役者さんではイメージがわかないっすね・・。

後半、物語は、シリアスな場面を向かえます。
観る予定の方は読まないでください

音信不通になっていた鉄郎の居場所が判明します。
大阪の通天閣の近くにある、身寄りのない病気の人々のためのホスピスでした・・。

このホスピスの所長を演じた小日向文世、はまり役でした!いたずらにジメジメしていなくて。吟子に状況説明をするシーンは目頭が熱くなりました・・。

さらに、このホスピスの職員を演じた石田ゆり子、とてもよかったです。
山田監督の演出なのでしょうが、冷静な中に、優しさがあって・・。
「ほら、てっちゃん、もうすぐらく~になるからね~」
観ていて、涙が溢れました。不謹慎な言い方ですが、てっちゃんこんな優しくしてもらえて、しあわせだったね、と思いました。
ラストシーン、おばあちゃん(加藤治子)の言葉に涙が・・。

やはり私は、古い人間なんでしょうかねぇ・・・。



ひきばっち的満足度★★★★★ 5/5