信濃路

・みすずかる信濃の国に遠くきぬ夫の御祖の御墓たずねて

・川中島の河原に建てる信玄と謙信像に古を見る

・松代城焼き討ちしたる農民の無知をいま知る標を読みて

・野の中に勘助の御墓ただ一基寂しもよ川中島を少し離れて

・大本営の跡の地下室不気味なりあの戦争の記憶おぼろに

・信州の山の稜線みながらに善光寺参道の賑わいをゆく

・藤村の記念館に見る数々の文は悉く故郷を恋うる

・忙しき義兄夫婦に伴われ今日の遊びの懐古園めぐる

・二年振りの姉の料理にもてなされ夫の心は幼にかえる

・拓本にロクロ回しぬ義姉夫婦余暇をたのしむ日々は穏しき


～～久しぶりに夫の故郷の信州へ・・（遥か昔のこと）～ (つわぶき)
( 今までノートに書き溜めていたものを自身の記録にと登場させています)

追憶

・心の中に今も生きます酒井先生すべての児童を愛し逝きたり

・病む吾を二眼レフで撮りくれぬ酒井先生世に在りし日に

・担任の御心配りを友と語る十三回忌の今日の墓前に


～～小学校の担任。クラス全員が先生を好きでした。
それは誰もが「自分が一番先生に愛されている」
と信じて成績などは関係ない世界がありました。～（つわぶき」

近江路の旅・・

　★・月心寺の

　　　　　精進料理を　味わえり

　　　　　　　　　　　　　　もてなす旅に　遠く来たりて

　★・月心寺の

　　　　　　名水の池に　泳ぐ鯉

　　　　　　　　　　　　　　ひ鯉三匹　向きむきにして


　★・天智天皇

　　　　　ここに奉りし　近江神宮

　　　　　　　　　　　　　　　　新緑のみぎわ　ただ静寂なり


　　　　　～～バブルのころ得意先との絆をさらにと 定期的に

　　　　　　　　　日帰り旅行を、挙行支店長を中心に

　　　　　　　　　　　　和気藹々とそれは和気藹々と

　　　　　　　　　　　　　　　愉しいｊ時間でした。 ～（つわぶき」

越前の旅・・

　　★・やわらかき

　　　　　　　　冬の陽射しに　海青し

　　　　　　　　　　　　　　　　　越前海岸　バスひた走る


　　★・こうばしき

　　　　　　　　焼き蛤を　立ちて食む

　　　　　　　　　　　　　　　　　　仲間同士の　気安さありて


　　★・兼六園の

　　　　　　　霞ヶ池に　影おとす　

　　　　　　　　　　　　　　　琴柱灯籠　すがた美し



～～ことしは日本海側に積雪多くご苦労が忍ばれます。～（つわぶき）

タウン文芸

★大貫　ふみ子先生選

・信州の光に遊ぶそばの花一面の白挙つて揺らぐ

＜評＞蕎麦の花は信州の山里に多く作られ、休耕田の転換も多かった。
そばは信州各地の名物でもある。
風と光の中で揺らぐそばの花、「挙りて」とせず、
口語表現の「挙つて」もここでは捨て難いものがある。

　　　　　　　　　　　　　　　　　（2005年2月）


～～娘とドライブして、写真も沢山撮りました。
また行きたいなぁ。 ～｛つわぶき）