あなたが癌かどうか
診断するのは外科医である。
○か×か。
医大生のわたくしはいかにも「病理医」と答えさせたい質問だなと思ってしまいますが、ちょっとインパクトのあるこのフレーズは新作の漫画の帯に書いてありました。
因みに、ただの正常構造を腫瘍だと答えて先生の逆鱗に触れたのがわたしです(笑)。同級生からいじられまくられてツラい世の中です。医大生・たきいです。

フラジャイル
病理医岸京一郎の所見
岸京一郎、職業・病理医――
直接患者と会うことなく病気の原因を調べ、診断を下す医者。
医師らは彼について、こう語る。
「強烈な変人だが、極めて優秀だ」と――。
(第1巻背表紙より)
医者を題材にした物語というのは大抵外科医なんでしょうが、ついに病理医に脚光があたったわけです。ちょっとこの業界に激震が走っております。
主人公の岸先生が大量の紙媒体を抱えて
「そんなエビデンスはどこにもないっ」
って言ってるシーンはちょっとした見せ場ですが、
今の時代そんな紙媒体使わんでしょと思っちゃったり、
宮崎先生みたいな純朴なタイプの女医さんってほとんどいないんじゃないか
とかツッコみたくなるところもありましたが(笑)、かなり面白く読めました。ちょうど病理の勉強中の友人に読み終わったこの漫画を貸してあげたら、彼の病理の勉強時間を1時間近く奪ってしまったほどです。ちょっと医学に詳しい我々医学部の学生ならば、わりかし病気の内容が分かるので、岸先生の細かい表情の意味も分かるような気がしてなおさら楽しめます。オススメ。
一般の方にどれだけウケるのか。ここ次第で大ヒットの予感。
ドラマ化とかもいけそうな気もします。岸先生役、誰がいいかな。
うーん、阿部寛?
偏屈な感じのキャラ向いているし、病理医にぴったし。笑
(漫画読んだくらいで勉強のやる気が出てしまった自分が悲しい人(笑))