若い人たちから元気をもらって

　８月３０日には国会周辺に１２万人が集まり、６日には新宿に１万人が集まった。若い人たちの、憲法違反の戦争法案と、安倍政権の傲慢なやり方に対する怒りの現れだと思う。若い人たちを政治的無関心だと決めつけていたけれど、動員されなくてもあれだけの人が集まるそのエネルギーに勇気をもらった。

　若者たちの中には集団的自衛権も個別的自衛権も知らず、雰囲気で集まっている人もいるかもしれない。でもこのきな臭くて息苦しい空気や、安倍政権のやり方に反感を持つ感性だけで十分だと思う。「自分が戦争に行くなんてまっぴら」という本音を戦前は言えなかったけれど、今は言える。デモに参加できる自由と民主主義を守ろう。利己主義でいいんだ、生活保守主義でいいんだ。今の生活と大切な人の笑顔を守ることが大事なんだ。憲法をねじ曲げてアメリカの子分として戦争できる国にしようとしている男の、「私が最高指揮官だ」などと豪語する傲慢でアブナイ男の、「徴兵制なんてあり得ない」などという言葉など信じられるか。

　自称アカでサヨクなオレだけれど、労働運動の片隅に身を置いてきて動員されなければ運動に参加しない労働貴族になってしまっている自分に、若い人たちの行動から気づかされた。どうせ今回も安倍に押し切られてしまうだろうという諦めが半分以上あった。今もある。しかし諦めて黙認してしまったら安倍に与することになってしまうのではないか。
　先日テレビでキング牧師の言葉が紹介されていた。

『社会が激動している今この時
歴史に残る最大の悲劇は
「悪しき人々」の過激な言葉や暴力ではなく
「善良な人々」の沈黙と無関心である
我々の世代が後世に恥ずべきは
「暗闇の子」の言動ではなく
「光の子」が抱く恐怖と無関心である』

　そうだよな、沈黙と無関心ではいけない。いま意思表示をしなければきっと後悔する。とりあえず１３日の集会に行ってデモに参加しようと思う。秋晴れだといいなぁ。
　おそらく安倍に押し切られるだろう。しかし多くの国民の反感をかっているのは間違いないと思う。倒れてもただでは起きない、戦争反対・憲法を守ろうという一致点でつながる大きな力で安倍政権を退陣に追い込もう。