田植え

　今週は実家の田植え手伝い。そしてオレにできるのは苗運びくらい。苗箱が３箱入るコンテナに積んで運ぶのだが、さすがに重いので今年も母方の叔父に助っ人にきてもらったのでホントに助かった。親父は新しく買った中古の乗用４畳植の田植機に乗って颯爽と出かけて行った。ゴムタイヤ付きだから田んぼまで自走で行ってしまえるのだ。車なんかめったに通らないからな。

　中古の乗用田植機の使い初めということで畔越えでひっくり返りそうになったり、初めは慣れない様子だったが最後の３つ目の田んぼが終わる頃には慣れたようだった。調整のしかたか機械の仕様かは分からないけれど一株あたりの苗が少なかったような気がした。１本しか植わってないところがたくさんあったからだ。しかも今年は初めてコシヒカリに挑戦したというのだからチャレンジャーだ。まあ売ることを目的にしているわけではないからいいのか。
　新しい機械を初めて使う時の気分は、オレが初めて買ったキャンプ道具を初めてフィールドで使う時のワクワクと似ているのだろう。親父の背中がうれしさを物語っていた。
　先日の農地組合の酒飲みの時に先輩が、「ここら辺の米づくりで機械や材料代の投資と収益について、そろばんを弾くもんじゃない。」ということを言っていた。「趣味でやっているんだ。」とも。あるいは機械を買うためにやっているとも言えるか。ご先祖様から受け継いだ土地があるから米を作る。ただそれだけのことなのかもしれない。オレには到底できそうにもないけれど親が続けている限りは手伝って、取れた米をもらって食べようと思う。