takubonpapa blog

 日常の出来事や感じたこと、Mac、バイク、キャンプ、さだまさし等について書いてます。

国家の品格

2007-01-14 23:00:28 | 最近読んだ本
 出版されたときから気にはなっていたが、そのタイトルから保守的な内容かなと思って買わないでいた。昨日本屋で新書No.1で220万部も売れたと書いてあったので買ってみた。読んでみると講演から起こしたものなので読みやすかった。内容は薄かったけれど、、、。

 内容はタイトルと反して直接国家に関することは書かれていないし薄い。論理より情緒・英語より国語・武士道を規範にする・日本の文化や季節感はすばらしいということを言いたいらしい。首をかしげる部分もあったが以前読んださださんの「美しき日本の面影」と共通する部分もあり共感できる部分はあった。日本民族だけが優れているという考え方には反対だが、小泉八雲が妖精が棲む国と表現したように、かつての日本人はその行動規範が武士道から来ていたのかどうかは知らないが、立ち居振る舞いや季節感に満ちた情緒が美しかったのだと思う。「小学生には英語より国語」のところで、日本の伝統文化を知らない連中が海外でペラペラと英語をしゃべって中身が空っぽなのがばれてしまったという所は笑えた。

 新自由主義や金銭至上主義がこの国の美しさを壊したという部分は同感だ。お金を払っているんだから「いただきます」を言わなくていいとか、法に触れなければ何をやってもいいとか、たばこや空き缶のポイ捨て、電車の中での化粧、人に迷惑をかけなければ何をやってもいい的な行動(援助交際という名の売春とか)、俺だけじゃねえだろ的逆ギレ、その他あげればきりがないが自由と利己主義(自分勝手で自己中心)をはき違えてる人が増えてしまったことは多くの人が心を痛めていることだろう。そしてそれが国旗・国歌に反対するような教員のせいだと考えている人も少なからずいるのではないだろうか。しかし教育基本法を変えても、いくら教員を締め上げても、国旗・国歌を強制しても変わらないと思うね。大人を特に恥を知らないオバタリアン(死語か?)を教育し直さなければ美しくならないと思うね。そして大人が我慢して見栄を張って(それが粋というものだろう)背中で子どもに教えることでしか教えられないと思う。
 いま学校で問題になっているいじめについても、卑怯なことを許さないという常識を教えなければならないと述べている。確かに社会全体が卑怯なことを許してしまって「いじめ」を肯定しているからそれが子どもに及んでいるのではないだろうか。寄ってたかって一人の人間を痛めつけることは卑怯で弱い人間のすることだということを小さいうちから教えなくちゃならねえな。そして卑怯なことを許さない正義感も。

 国家とは全く関係ない内容だったが、この国の溶解するモラル・マナー・道徳・行動規範を考え直すことができた。
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