(チョロの発情した頃)
前回の続きです。
チョロを飼い始めて数ヶ月、活発で敏捷な仔猫と遊ぶのはとても楽しかったです。
猫じゃらしによくじゃれるし、飛び回ります。その様子を見ているだけで癒やされました。
会社から直行で自宅に帰り、子ネコと遊ぶ幸せの毎日でした。
会社であったいやなこともチョロと遊んでいるうちに忘れて、その姿を見ているだけで癒やされました。
そして、4ヶ月が過ぎたころです。突然、チョロ(雌)が発情してしまい、夜中にものすごい声で鳴き出したのです。
シャム猫はふつうの日本ネコより早く発情するようで、信じられないような大声で夜中に叫び始めたのです。
「ギャウオ~!!!」「ドギャーウオー」という感じでものすごい大声で叫ぶのです。
近所迷惑になると思って、風呂場に閉じ込めたりしたのですが、強烈な叫び声は外に漏れてきます。
私も雌ネコの声に発情してしまった雄ではありませんが、そのすごい叫び声に興奮?(気になって)して夜も眠れません。
そして、そんなときに、発情した数日後にペットの本を執筆してもらっている大学の獣医の先生と飲む機会がありました。
そのとき、チョロの話をしましたら、
先生は「それは簡単だよ。綿棒をあそこに突っ込んでやれば治まるよ。
雌ネコは雄との交尾の刺激で排卵し、排卵が終わると収まるのだよ。試してごらん」というのです。
不妊手術はもちろんするつもりでしたが、予想より早かったので予約が遅れ、動物病院の方は来週にして欲しいということで、
それまでとにかくチョロを落ち着かせなくてはとおもい、獣医の先生にいわれてたことを実行することにしました。
やはり、ちょっと何か変態じみた行為で、やりたくなかったのですが、家の者も何とかして欲しいと言うことなので、
とうとう決心して、チョロを2階の部屋に連れて行き、綿棒をよくなめてそ~っと入れてみました。
おそるおそるでしたが、なんとチョロは奇妙な叫び声を上げたのです。
「ケケッケケ・・・」というような感じで、叫んだのです。
「ぎょえ!」と私はびっくりして、あわてて綿棒を引きだしてしまいました。
でも綿棒は一応入れたので、この刺激で排卵して、少しは治まるのではないかと期待したのですが・・・
とんでもないことに、チョロはさらに本能に火が付いてしまったようにますます叫び声を上げだしたのです。
そして私にすりすりしてきました。「おいおい!勘違いするなよ。お父さんはお前を落ち着かせようとしたやったんだかんな!?」
心の中で叫んだのですが、そんな事知るか!という感じで、わたしに迫ってきます。
「ちゃうねん!誤解せんといて!」なんて言ってもききません。ネコに迫られたときどうすれば良いか?なんて知りませんので
おたおたしてしまいました。
そんなばたばたの日があって、やっと動物病院で不妊手術をしてもらいました。
術後はピタッ!と発情は治まって、あれはなんだったのだろうというくらい、劇的に変化しておとなしくなったのです。