Truth Diary

河北美術展

 昨年河北美術展で洋画部門最高賞の河北賞を受賞したM氏が今年は文部科学大臣賞に輝いたのを新聞で見て会場の藤崎デパートに行ってきた。
 その受賞作品「音が生まれるとき」は受賞のコメントによると、M氏のかってのアトリエをモチーフに描いたものだそうで、5年ぐらい前カミさんと訪れたことがあり、大自然溢れる林の中に、ただ一軒ひっそりと佇む古民家で、農家の古い納屋を譲り受け、ほぼ一人作業で、別荘兼アトリエに改造したものだそうで、がっしりした木材の室内には、絵の他に懐かしい古民具などが趣味よく飾ってあり彼のセンスが光り大変おしゃれな雰囲気だった。
 アトリエ室のほかに、構想を練ったり友人達と寛ぐための空間が贅沢で、特注の大きなガラスがはめ込まれたラウンジから外を見ると自然の中そのものの気分、お茶や酒を飲んだりしてくつろぐ贅沢さを、実に羨ましく感じたアトリエ兼別荘だった。それが3年前に火事に見舞われ今まで描き貯めた全作品共々消失されたのは何とも残念だったが、そうした苦難をものともせずに従来以上に頑張って描き続け、昨年は最高賞の河北賞を受賞。
 そして今年は文部科学大臣賞を受賞と彼の創作意欲は衰えるどころか古希を超えて益々盛んになっている。芸術の力は不可能を可能とする大きな力を孕んでいて素晴らしい。

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