Truth Diary

忘れ物

 この頃出かけてから玄関のカギを掛けたかどうか気になる事が多い。歳のせいとは言え困ったものだ。忘れ物と言えば失敗例は枚挙にいとまがないが、一番情けなかったのは、20年ぐらい前休日を利用して山形県境の山に渓流釣りに出かけた時の事。山道をしばらく走り、後は徒歩でしか行けない処に停めた。ザックを背負いケモノ道みたいなところを辿って釣り場を探して歩き1時間半ぐらい登った処で、如何にも魚がいそうな流があった。
 竿を出そうとして釣竿を忘れてきた事に気づいた。待ちにまった休日久しぶりに大好きな渓流に出かける事で気持ちが昂り既に釣り場へ気持ちは行っていたのだろう。クルマで1時間半熊に怯えながら歩いた1時間は何だったのだろう。悔やんでみたが自分のバカさ加減に呆れるだけ。
 何もしないでこのまま帰るのは何としても無念。
 そこで思いついたのが代用の竿を調達すること、しかし山の中に竹などあるはずもなく、やむなく細く長い若木を探して枝を落として竿にした。糸と目印に針に餌を付けて流れに流してみた偶然としか言いようがないが釣れた、イワナが釣れたのだ。「やった」と言う気持ちとこれで帰れるという気持ちが同時に。こんな竿で釣ったとて面白くもなんともない、やはり思い入れのある竿で、万全の装備で楽しまなければ趣味というものは楽しくないものだと感じた。
 3月1日渓流釣り解禁だが以前のような情熱が失せたか、まだ山には行っていない。

永年使った魚籠、山刀と愛用の釣竿、さあ準備はできた、ヤマメ躍る渓流が恋しい。

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