家人は夜のスイミングにいったので、先日友人を招いた時青森産のイカの一夜干しを戴いたので八代亜紀の「舟歌」よろしく、ひとり酒を始めることにした。炙った一夜干しイカと塩をきつくした自家製塩辛とキュウリ、茄子、人参の糠みそ漬けのあっさりしたアテで、純米吟醸酒のトロリとした深みが一段と増す。急に寒くなったので薪ストーブを焚き部屋の灯りを消してみる、部屋中火影が揺らめ外から見たら火事だと勘違いし通報されそう。
そんなことには構わずただ揺らめく焔を見つめ至福の一時を過ごす。たまにはこうした自分だけの時間の贅沢も必要と言い訳してテレビも付けず静まり返った部屋はパチパチと薪の燃える音だけ。
♪ 部屋には飾りが無いがいい~ 女は無口な方がいい〜 灯りはぼんやり灯りゃいい〜ぽつぽつ呑めばぽつぽつと〜 ♪ 薪の炎からの遠赤外線は身体の芯から温まる、温もりが恋しい季節になった。
ちなみにNHKBSのプレミアるシネマ「居酒屋」で兆治役の高倉健、その現在のおでん屋のかみさん役の加藤登紀子のラストシーンで、兆治が昔愛した大原麗子が演じた人を忘れられない事をを寂しく思いながら寂しく耐える加藤の科白「人が心に思うことは誰にも止められない」が心に残った。
福島の地酒で世界酒チャンピオンになった(2018)奥の松純米吟醸を常温でいただく。
炉の前にロッキングチェアを持ち出してゆつくり寛ぐ