経営者の方々のコーチングをしているTさんと親しくさせていただいている。昨日何気ない雑談の中で、自分の無頓着さをあらためて反省することがあった。苦労して創業した、たたき上げの経営者には、何事も自分の思い通りになるといった、万能感を持った人が少なくないと感じるそうだ。それが、自分の家族にもおよび、本来別人格である子供や家族が、就職や、ライフスタイルなどで、自分の思いどおりにならない事で、家族を巻き込んでの葛藤になっていることが多いそうだ。そうした人は、ごく普通の人の行動や悩みが理解できず、単に、努力や工夫が足りないと相手を攻めたて、世の中にはいろんな人がいるということを認識できない、自分の思考の狭さには気づかないようだ。
私は経営者でも、成功者でもないが、永年組織の中に身を置き、目標を達成のために組織の総合力を発揮すべく、皆で精一杯努力し、その結果、達成感を享受し、皆で喜びあったことが何度かあった。成功感は永く意識の中に留まるのか、そうした体験が、新たな事を始める時の自信となり、”なせば成る”タイプに近くなったようだ。そして、彼の何気ない話題に一瞬心が氷りついたが、平静を装い雑談を続けた。彼は私にそうしたものを感じて意識して話題にしてくれたのか、それともまったくの偶然なのか、そんなことはかまわない。
馬齢を重ねて更に、このような大事なことに無頓着だった自分に悔恨のを込めて、貴重な”気づき”をありがとうございました。