Truth Diary

ケガの功名、昔の本嫌い

 現役時代は、事故などの緊急時に備えて祝祭日の居場所を会社に申告しておくという体制だった。
 それは何も管理職だけでなく、新入社員も含めた体制だった。毎週金曜日になると外出先記入の申告用紙が回覧され、予定を記入する仕組みだ。
 休日に自分の管内に何人残っているかを把握して、緊急時に必要人員の確保が可能かどうか、管理職の休日当番にあった者が把握しておき、事故などの緊急時に素早く召集をする。単身赴任者でも管理職となった者は遠慮して毎週自宅へは帰れない風潮があり、常に緊張と拘束感を感じていたものだ。
 そして携帯電話が普及する以前はポケットベルを携帯し、緊急時には一斉呼び出しのコールを流し緊急時を知らせる。何処に行っていてもポケベルが鳴ると、近くの電話から会社に電話してすぐ駆け付ける。釣り好きな私は、川や海で鳴ったことが何度もあり、休日の解放的な気分を一瞬にして緊急モードに切り替え、おっとり刀で会社に駆け付けたものだった。そのうち会社の携帯電話を持たされ呼び出しの内容が分かるようになり少し負担は軽くなったが、ピーピーと鳴るポケベルは内容が分からないだけに不安を感じたものだ。
 前置きが長くなったが、こうしたことで休日も勤務地管内に留まる傾向が増して、近くの図書館に再三出向くようになった。元来本嫌いの私だったが図書館で時間をつぶすうちに徐々に本嫌いが治り、そのうち常に本がないと不安に感じるようなった。まったくもって、会社の都合という、不自由な拘束のお蔭と言えるかも。読むことにものぐさな自分にとってはまさにケガの功名と思えるようになった。このブログも県図書館で書いている私ですが、拘束はない毎日です。

午後5時を過ぎて人影もなくなった図書館内パソコン利用席から
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