日曜の朝、予約体験のお客様が来る筈が来ない、
その筈で今日は蒲郡市民マラソンの日でした。
11時を回ると急に駐車場も満杯となり
予約来店者から遅くなる報が入る。
そんな中で一人の少女が手織り体験にやって来た。
「三河木綿の綿から作るフルコースの体験をしたいです」
早速、綿繰り機をセットして体験がスタートしました。
「種と綿に分かれて出てくる」
綿繰り機の不思議を目の当たりにして
古来からの人たちが生活の中で必要とした意味を学びました。
「いつまでも飽きないのも不思議だね」
と、道具を動かし続ける。
次の作業は綿打ち仕事である
「次は弓を使うんですよ」
少女にはまだ理解できない展開になっていますが
実際に綿打ちが始まると
「綿がふあふあになってきた」
と、声を上げる。
次に登場した道具は紡ぎ車である
「この道具は見たことはありますか」
「いえ、初めてです」
「綿に撚りを加えると糸になります、その役目をこの道具で行います」
糸車を回転させながら綿を引くと綿が捻じりこまれて糸が出来てきます。
「切れそうだけど糸になってる」
「そうなんだ、昔の人は糸を作るために努力して
いろいろな道具を発明してきたんだ」
自分で作った綿から5mほどの糸を紡ぎ
その糸を織り込む織物体験になりました。
スタッフから織物の説明と織機の操作を学びながら手織りが進みます。
「手織りは楽しいです」
の一言であとは無言の機織り作業で
トントンと筬を打つ音がリズミカルに響きます。
少女が選んだ糸が織り込まれていく
手織りに慣れてくると操作も自信を持って進んでいく
もう、何も教えなくても手織りが出来るのです。
絶景の竹島を眺めながらの手織り体験
日本中広しと言えどもここだけの景色
そして、自分で紡いだ三河木綿の糸が織り込まれていく
「楽しくてやめられない」
と少女の感想が嬉しい
面倒な房作りも終えるとコースターが出来上がりました。
「これ、見て」
と、見せてくれた作品はアートなのでした。
おめでとうございます。
綿を作り、糸を紡ぎ、織物を織り、繊維産業の全ての
工程と原理を体験していただきました。
単純な作業に見えるが、古代から人々が営々と改良をしてきた
道具を使って三河木綿の手織り体験である。
蒲郡市の観光の中心地竹島海岸竣成苑内にある竹島クラフトセンターの主人が投稿するブログです。
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