事象の証明手段として頻繁に用いられる二つの方法がある。演繹法と帰納法である。 概念の分析や統合を主な仕事とするのが演繹法で、此れに対して観察や実験と言う「経験」に基づいて未知のものを導き出す手法を帰納法と言う。
過去の出来事が史実に基づくものかを論証する過程では、単なる概念的世界を拒否し、経験的・実験的結果に基づき、現象間の因果関係を明確に論証されていかなければならない。
我等が居棲む宇宙森羅万象は一定の法則によって存在するものであり、具象総ては原因があって現れるもので、此の原因に従って結果が齎される規則正しい因果律が此の世の根本原理と捉える。此れこそ、帰納法のよって立つ根本原理である。
然も、帰納法に於いても「因果関係」を前提としている以上、三段論法的構成に於いても、演繹法での論証も、その前提は帰納法的推理に於いて明らかされなけば意味をなさないのだ。
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