釧路・根室地方の山林に入ると意外とアオダモが多く目につくが、残念ながら、ヤチダモと比べて生長が遅く、樹高10㍍、太さ30㌢に育つまで数十年を要し、ヤチダモのような大木にはならない。
野球の木製バット材として需要が多いにもかかわらず、他の樹種と混生し小径木が多く、製材コストが高くつくため、植樹も天然木育成も計画的に行われてこなかった。画像上段は、七月十八日、昆布森の山林で撮影した珍しい株立ちの若木。
近年、NPO<アオダモ資源育成の会>が、植林による良質なバット材の育成を目的に活動していることには、成果が表れるのが数十年先ということを考えると、多くの人たちの継続的助力が必要だろう。
アオダモは、六月に葉が展開した後、雄花と両性花が開花(六月十日投稿の<アオダモとヤチダモとオニグルミ >参照)し、結実すると、七月に雌木(画像下段<左>)に赤い翼果ができる。
雄木(画像下段<中>)は、雄花が花粉を飛ばして散ると、葉だけとなる。従って、開花期以後の雌雄の識別は赤い翼果の有無による。
アオダモとヤチダモは多くの違いがあり識別は容易だが、葉で区別するのであれば、小葉の数と葉全体の大きさによる。画像下段<右>のヤチダモの葉は、翼状の果実がついていないので雄木。画像<中>と比べると葉の大きさの違いが分かる。
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