入居者募集の条件変更

　お部屋探しのお客様はいらっしゃるのに・・・。



街中を見渡すと沢山空き部屋があります。



需要と供給のバランスで言うと、供給は足りている状態になってしまった証拠ですね。



1Ｒマンションが不足していたバブルの頃、足りない・・・足りない・・・戸数を作った方が採算ペースが良いからと・・・沢山出来た１Ｒマンション。



数を作れば入居者が決まった時代はつかの間・・・。



１８㎡にも満たない洋室に電気コンロの３点ユニットバス・・・。



この頃建築されたお部屋は、入居者の住み心地を考えて作ったとは思えない仕様でした。



今、その時期に作られたマンションやアパートの空室は、とても埋まり難い。



でも、建築した後20年程で解体して作り直す訳にもいかず・・・募集条件を緩和して



入居促進を図るしか埋める方法が無くなってしまいました。



最近では、駅から近くて広さがあればある程度の賃料でも入居者がいるとは限りません。



ある程度の賃料の予算を持っている方は設備を備えたマンションを希望します。



空室を埋める為には、他よりも先に値下げをして、他よりも先に条件を緩和する方法が望ましいのでしょう・・・。



昔、物件が少なく希望者が多かった時代には、オーナー様が入居者を選べる時代でしたが



今では数ある空室の中から、いかに状態や設備の良い部屋を安く貸してもらえるか？



入居者が物件を選べる時代へと変わってしまいました。



唯一、入居者を選ぶことが出来るのは築浅の間の数年間です。



あまり入居者さんを下記のように選んでしまうと・・・今は埋まる部屋も埋められなくなってしまいます。


　
例：一流企業に勤めている方。
　　○○大学の学生は前例が良くないので不可。
　　彼氏のいる女性は不可。
　　アルバイトは不可。等・・・。



就職難と言われることの時代に、一流と言われる職業や前の入居者が通っていた大学の学生は全て駄目等・・・。



肩書きよりも人を優先するべきではないでしょうか？



今の時代、彼氏がいるからとか彼女がいるから駄目？



恋愛はいけない事なのでしょうか？



女性限定のお部屋等の場合には、女性限定なので男性の入室は禁止です。というのは有りだと思いますが、彼氏がいるから駄目等と言ったら一生独身を貫き通すような女性しかす住めないお部屋という事になってしまいます。



生活時間の違いでトラブルにならない為の条件であれば、仕方がありませんが、お部屋を満室にする為には、多少条件を緩和していただかないと・・・と思います。



そして何よりも怖いのが・・・。



オーナー様との交渉が難しい物件には、一切条件交渉を受けない管理会社も少なくありません。



複数の業者に入居者募集の依頼をしている一般媒介の物件の場合にも、
『ここのオーナー様の条件は厳しいから、このお客様は向けられない』と・・・。



せっかくオーナー様のお部屋が、お客様の希望条件に合ったお部屋だったとしても、職業や大学名を聞いただけで紹介すらひかえてしまう事です。



お部屋もオーナー様も管理会社もお客様に選ばれる時代になっているのです。



賃貸オーナー様にとって、冬が来ませんように・・・。



見直しは大丈夫ですか？